林業にも資金投下をしてほしい・・・自然豊かな本当の幸せを求めて
兵庫県佐用町の集中豪雨被害は、避難情報の発信にも問題があったようだが
根本原因は、5年前の台風被害の際、荒廃した山林を放置した事によるという報
道を見た。確かに間引きがなされず、日の光が入らぬ森と、根っこから倒れた杉
があちらこちらに放置されており、それが土砂とともに流れて、自然堤防→土石流
へとつながったとの指摘に納得した次第だ。杉の植林の失敗は全国に見られ、捨
てられた山林が全国に五万とある。山の貧弱化は漁業にも現れると襟裳の漁業者
が植林作業をした話をプロジェクトXで見た事があるが、まさに漁業への打撃、そし
て、集中豪雨の傾向が強くなる気候の下での山の保水力の低下は、結果として国
民生活に大打撃を及ぼすのではないか。スーパー林道の整備などに金を使うので
はなく、材木の地産地消をもっと支援できないものか。材木の価格差ということであ
れば農業と同じく、保護政策をとってもいいのではないか。ローマ帝国の衰退も森林
の荒廃が原因だったと塩野七生さんの本で目にしたことがある。訳の分からぬ所に
金を使うのではなく、防災という観点からも、林業の再考をお願いしたいと考える今日
この頃である。
追伸
きっと元気な山になれば、河童や天狗などという妖怪たちが息を吹き返し、はた
また、川の主たる大イワナや、体長2メートルの大鯉達が甦るであろう。
自然本来のフィルターとしての力が回復し、川の水も澄み、飲み水としての水道
水もきっとうまくなる。ペットボトルでお水を買うなどと言う無駄な事もなくなるだろう。
これはエコにも繋がる話ですよね。確かに、昭和40年、50年代に比べると環境は
ずいぶん良くなった。私は子供の頃、小児ぜんそくで公害病として認定されていた
がそんな子供の話を最近耳にしない。豊かさと自然環境は相容れないものなのか
も知れないが、失った自然環境を取り戻すのに、豊かさの大部分を投入してもいい
のではないか。それが最良の幸せな営みのバランスなのではないかとふと思う。
都会の人がペットボトルで外国産の水を飲む事はそれを象徴している様な行為
なのではないでしょうか。
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