アフガンの日本人医師
先日のニュースステーションの特集で、アフガンで日本人医師が農業支援に
汗を流している姿を見ました。中村医師は言っています。食料が不足し、きれい
な水のない所で病気の治療に専念してもせんなき事、水がなく耕作地がどんどん
荒廃しているから、病気・貧困が生じ、政情不安が起こるのだと。そして医師なの
に、20キロ以上の農業用水を作る為に、現地の人に混じってユンボを操作したり
石を運んだり、それこそ医師以外の行動を黙々とやっていました。アフガンの方々
も中村医師の計画を理解し、枯れた畑に小麦が実った姿に嬉々としていました。
これって立派なアフガン支援ですよね。給油の延長でどうこうと言うのでなく、立派
な支援外交です。現政権下では給油の延長よりも、こういった農業支援や教育支援
をする事で、身に迫る死への恐怖から解放し、豊かで安心な暮らしをもたらす事でき
っと政情不安もなくなるだろうと言う発想の転換です。教育支援は韓国と共同でやり
ませんか、という話しが両国間で検討段階に入っているそうです。
中村医師はNPOでわずかな資金と、わずかなマンパワーでアフガンの復興を実践
されているそうですが、国のお金で豊かに実った小麦畑を前に、アフガンの方々と多
国籍のグループが収穫の喜びの宴に興じている姿は素敵だなと思います。
宗教観の違いから、色んな誤解や摩擦が生じるのは事実で、そんな事は日本国内
でだっていろいろ起こっているそうです。たとえばブタ食について。イスラムの方々は
禁止事項ですが、スパイス等にポークエキスなどか入っている事が日本ではよくある
そうです。味の素さんとの訴訟問題は記憶にありますね。それはそれとしてお互いに
尊重しあいながら、実り=収穫と言う喜びの宴はきっと開けますよね。そこに戦いは
ないのだと信じたいです。
楽観主義で非現実的な平和主義者の戯言かも知れません。世界情勢に疎い私で
すが、あの報道映像の中の中村医師の行動、お話し。そして収穫を喜ぶ住民と、ま
だ先へと農業用水を掘り進もうと、人力で石を運び、割る現地の方々の信念・期待
を見た時に、この地にも平和が訪れるのでは・・・と言う思いを持ちました。
ブログコメントに甘いだとか批判記事がよく張られますが、まずは実践しようとする
事に対して、批判はしないでほしいな、と思います。現政権がやろうとしている事は、
正解かどうかは分からない。だけど確実にいい方向に向かう一歩にはなり得ると。
食料ときれいな水があれば死ななくてもいい子供たちが、何十、何百と救えるのだと。
衣食住が満たされて初めて秩序と言うものが生まれ、草の根レベルで良くしていこう
と言う力が生じるのであり、選挙をさせたから、とか、軍に力を借りた警察力が秩序を
作ろうとしてそれがうまく行っていない現実とそれに対する対処策になりうるのではな
いだろうか、と私は思っています。『友愛』ってこういう事なのかな・・・でいいんじゃない
ですかね。少なくとも私が払った税金がここに使われるのであれば、喜んで使ってほし
いと思っています。
中村医師には『医師の道とはかくあるべし。』と教えて貰った気がします。眼の前の患
者を良くしようと言う思いから、こんな事で命をなくす患者さんそのものをなくせと農業
支援、生活の安定、きれいな飲み水の確保の為の用水路を造ろうと提案、そして作業
される医師なんて聞いた事がないです。でも医師として最善の事をやっています。
すごいお医者さまです。
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