三ツ矢サイダー
情報の氾濫とそれに伴う選択肢の多様化で、企業や商品の寿命がどんどん短くなって
います。子供の頃からある三ツ矢サイダー、カルピス、森永マミー、ヤクルト。これらは
とてもよく頑張っている商品だなぁと思います。私の所にも色んな方から、多角化した方が
・・・、現在の主力商品の販路拡大等のご相談をいただきます。お役に立てるお話しがで
きればそれはとても嬉しい事ですし、現在宿題になっているお話しもあります。
多角化はなかなか難しい戦略であり、兵力の分散で勝機を見出すのはとても大変だ
と思います。事実バブル期以降、たくさんの企業を見てきましたが、土台が崩れた元凶
は多角化戦略だったと言う企業をたくさんみて来ました。加賀電子さんの様に強い活力
を維持拡大させながら、マンパワーを最大限に引き出しつつ多角化をしていくのは容易
ではないと思います。ひとえに経営者の器量と申せましょう。
先に書き出しました三ツ矢サイダー等の商品群。これはおそらく同じ名前を名乗って
いますが、私が子供の頃飲んでいたモノと、よく似てはいるものの、実際にはずいぶん
違うモノになっているのだと思います。ただ30年、40年、現状に胡坐をかいていたので
はなく、日々技術革新をしながら、より良いモノにして来た結果の商品がそこにあるの
だと言う事です。新規のお客様を新たに見つける努力よりも、既存のお客様を大切に
した方が同じ売上を得ようとした場合に得やすいのは当然のこと。既存のお客様を大切
にしている企業さんは日々自社の商品に磨きをかけているのだと思います。
天候不順、また季節的な要因があるのかも知れませんが、飲食業において食中毒が
埼玉県でも報道されています。とても残念な事だと思います。30年、40年続いてきた三つ
矢サイダーにはおそらくそう言った気の緩みが一度もなかったのでしょう。ロングラン商品
はその努力がしっかり根っこにあるからこその理由があるのです。
栄枯盛衰のコンビニの商品棚に、しっかりと自分の座を確保している三ツ矢サイダー
を偉いなぁと思います。
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