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金融機関指南⑤

 私の親戚に中小企業の創業者がいましてね。そのおじさんはもう10年以上前に亡くなり

ました。ただ法人は無くなりませんので、経営毎当時のナンバー2にバトンタッチをしま

した。設備型の業種だったので銀行からの借入はもちろんあります。地主さんでもあった

ので店舗として活用している不動産が担保になっておりました。さてさて設備型の中小

企業は先の金融危機の際、経営環境が悪化していたんでしょうね、だけど経営から

離れてしまっている親戚一家はそんな事を全く関知できずその企業が潰れてしまった

事を担保をつけている銀行からの連絡で知ります。ナンバー2の方に連絡をしても全く

繋がりません。そんな中で私も相談を受けましたが、担保をつけている銀行は個人取引

として引き続き親戚の家と取引をしており、その銀行の支店長さんが訪問してくれてい

る間柄でした。そしてその銀行さんが提案している内容と言うのは全く紳士的で、私が

相談を受けるまでもない・・・と言う状況になっておりました。その後の金融危機への対処

の際にも、その支店長さんは顧客を守るべくいろいろな提案をされており、私はその親戚

に、支店長さんがきちんと来てもらえる関係を構築するのが、金融不安への最大の防御

だね、と話した位です。(今は懐かしいペイオフの説明はしましたけれどね。)

 金融機関との取引をするにあたり、支店長さんが訪問する先と言うのはステータス以外

にも色んな意味がある様に思います。平時は雑談だけでもいいのでしょうが、もしもと言う

時、それは経済環境全般と言う事もあるでしょうが、自社、又は自身の経済環境に大幅

な痛手を負う事態が発生した場合等、黙っていないですぐに相談をする相手として、支店

長さんや課長・支店長代理レベル位の方と直接お話しできる関係を持つ事が大切です、

と言う事を強く主張したいと思います。最近の金融機関は全体的には質が低下してきた

感は否めないと思いますが、それでもなお、優秀な方や責任感の強い方、いざと言う時

には任せておけ的な方がまだおります。そんな方で、上記の役職に就かれている方に

しっかりと相談をすればいいと思います。経済は波のごとしと良く言います。そこに基盤

を置くのが経営ですから、やはり経済の影響は受けざるを得ません。私が銀行員時代、

今は強い基盤を持っていた企業の社長さん方から、あの時のあの支店長には頭が上が

らない・・・だからあなたの銀行と付き合っているんだよ・・・と言うお話を色んな方から聞き

ました。話しながら社長が涙するので、聞いている私も泣いてしまったなんて言う事が数

多くありました。もちろんいい方との巡り合いがなく、経済の波に飲まれた企業もたくさん

あると思いますが、やはりいいお付き合いを維持する事で、その事自体が保険になって

いる事と言うのはあると思います。もし支店長さんが直接訪問される様な取引ならば

その取引を大切にすべきだと思いますし、無責任支店長がたまたま着任中の場合は、

業況が悪い企業には絶対に表敬訪問はしませんから、最近支店長が来なくなったなぁ

と感じる場合は、業況の見直しやたまにはご自身で、支店長に会いに行かれるなどと

言う事もやられればいいと思います。

 

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