サービス業に迫る荒波・・・西武・有楽町店閉鎖
西武百貨店の有楽町店が閉店になるそうです。
後発のダサイ(埼玉県)イメージがあった西武が流行発信基地になったのが1980年代
なのだそうです。企業の寿命は60年サイクル説がありましたが、時代の進歩が速くなり
昨今では30年サイクル説が主流となっていますから、まさにそれを地で行くお話しです。
百貨店の売買高とインターネット上の売買高が肩を並べており6兆円なのだそうです。
都心の一等地に店を構えて、かつ建物のリニューアル等の経費が莫大な百貨店ビジ
ネス(人件費も当然かかります。)とネットの経費率は雲泥です。これでは戦いにならない
でしょう。そういう意味において『流通部門』での権力争いは①百貨店⇒②スーパー⇒
③コンビニ⇒④ネット・・・と進化しているのでしょうか。既に百貨店のビジネスモデルは
破綻している事をこのブログ上で書いた事がありますが、それが時代の流れなのでし
ょう。
サービス業に分類される所は付加価値を新たに産出さない産業故に、上記の様な
覇権の進化が起こりえます。同様に『銀行』と言うビジネスモデルも破綻の予兆が見ら
れます。それは個人の金融資産における銀行の位置づけの変遷を見てもそう言える
し、間接金融の在り方についても変遷が見られます。まず個人の金融資産について
は従来銀行預金が大半でしたが、投資信託、株、FX等の運用手段が多様化され、
預金者自身がリスクを取って自身で運用すると言う預金者⇒投資家への進化が見られ
ると言う現象が現れている事です。優秀な投資家さん達は自身の能力で、本業に準ず
る程の収益力を身につけておられます。一方の融資部門でも2000年頃からの貸し渋り
で(金融庁の引き締め)、銀行が本来持っていた融資審査能力が失われつつあります。
それは申込があった案件そのものをもっともらしく『貸さない』と言う回答で(この場合、
『総合的な判断に基づいて』と言う枕詞が付加されます・・・)乗り切ればいいと言う先輩
諸氏の態度を後輩が真似るのです。銀行審査と言うものは1990年代は徒弟制の様に
口伝で引き継がれて来た『技』でした。もちろんそれを補完するために取引先係が現場
を見て、工場を見て、最後は社長・従業員の働きぶりを見て融資が判断されました。
今は現地を見るのもほどほどに『貸さな言い訳』を考えている行員さんが大半の様な
気がします。どれだけ『相手』を見たのでしょうか。名前こそ『支店長』ですが、それだけ
の眼力・胆力がおありになる方はとても少なくなって来ました。この後の世代が突然変異
の様に産まれ変われば別ですが、やはり産業として『銀行』も衰退の一途を辿る気がして
なりません。ビジネスモデルとして成り立たなくなる時代が来るのではないでしょうか。(た
だ、銀行は本来、普通に営業していたら確実に儲かるいいビジネスなんですけれどネ
官僚に潰された産業と言えるものなのかも知れません。そう意味においては日航と言い
銀行と言い、官僚諸君は経営センスがないですから、彼らが介入すればするほど潰れる
可能性が増大すると言えるのでしょうネ。日本の国そのものを潰しても天下り先だけは
残そうと言う寄生虫ですからね。)
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