« 商いの原点・・・本の紹介 | トップページ | 薄氷の家電競争 »

賃貸不動産の家賃督促行為について

 第174回通常国会に提出されている『悪質な家賃等の取り立て行為』とは・・・。

まず家賃の滞納は借主として賃料支払い義務に反する債務不履行行為となります。

不払いについて貸主又その委託を受けた者は借主に対して不払いの事実を告げ、支払

いを促す事は当然に権利として認められます。しかしその方法には一定の制限があり、

その制限を超えた対応は不法行為として評価されます。家賃の督促には明文化された

規制がないけれども貸金業の規制から類推して問題が生じる可能性のある行為につい

て列記したい。

①家賃等の滞納の事実を文書の貼付け等により公表する事。

②深夜の時間帯(午後8時~翌朝7時)における電話・訪問等による督促。

③勤務先等借主の居宅以外の場所に電話、訪問をして督促をする事。

④督促の為に借主の居宅に訪問した場合、借主からその場から退去する様に要請

 されたにもかかわらず退去しない事。

⑤借主等滞納賃料の支払債務がない者に対して弁済を要求する事。

⑥借主が支払いを拒否しているにもかかわらず引き続き督促を行う事。

⑦家賃の滞納があった場合に物件の開錠を阻害する行為(ドアロック行為)。

⑧一定の事由が発生した場合に賃貸借契約を解除する(解約申し入れ)権限をあらか

 じめ借主が保証会社等の第三者に付与する事。

⑨家賃滞納があった場合、物件内の動産を搬出し処分する事。

 (出典Realpartner誌『賃貸不動産に係る家賃等の督促行為』弁護士佐藤貴美著より)

 禁止される家賃取立行為とはかなり限定的なお話しな訳です。通常賃料の取り立てに

関して上記①~⑨などすることはありません。コンプライアンス上できない事です。

 悪質な賃料滞納者に対してどう対処するのかと言う事と本法が規定する次元は全然

別な所にあると思います。これをもって『不動産業・賃貸管理・保証会社が抑圧される』

などと大騒ぎするのはいかがなものか・・・と思ってしまいます。こんな行為を日々やって

いるのですか?と問いたくなります。もしやっているのであればそれが越権行為とみなさ

れて法の施行に至ったのですよと諭したくなりますよ。不払い賃料を督促する権限は当然

ありますが、その為に何をやっても許されると言う訳ではありませんから。賃貸管理・保証

会社が督促の為にどんどん督促業務をエスカレートさせているとすれば、どんな政権であ

れそれを抑制するのは当たり前です。事実自民党政権下で上記貸金業の規制が制定さ

れています。家賃督促が貸金業の督促に準ずると評価されたからこそのルール制定だ

と思いますのでしごく当然な事だと思います。

 いちいちこんな事で大騒ぎする管理業者・保証会社がいるから世間から『不動産業・

管理会社・保証会社』は・・・と後ろ指を指されるのでしょう。よく『法』を理解し、その経緯

についても認識すべきですよね。不動産賃貸業は充分世の中の役に立っている事業で

あり今後もそのニーズは続くと思います。そのニーズにしっかりと応えて行く事はとても

素晴らしい事だと思いますよ。大家さんは賃借人さんの為に『物件を貸してあげている

訳ではなく借りて貰ってお代をいただいている商売です。ここの立場を間違っている業者

が大騒ぎをしているのでしょう。私は以前銀行員でしたが、銀行の中にも会社のお金、

もっと言うと預金者から預かっているだけのお金なのに自分のお金を貸してあげている

様な不遜な態度で接する職員がおりましたが、ついつい『貸す』と言う立場を勘違いして

偉そうな態度で接する大馬鹿者がおります。知識・教養がなく自分を律する事ができない

業者の従業員はたくさんおります(皆さんもあれとあれがそうだなと思い浮かぶのでは)

ので、それに抑制をかける法律が出来そうだと思えばいいのだと思います。同業として

こんな法律が出来るのは恥ずかしい事です。銀行員的な態度で接する業者からすると

街金的な態度で接する業者も居ると言う事なのでしょう。滞納金の回収と言う目的に対

してどういう取組をするのか・・・。なにも暴力的な回収だけが方法ではないはずですよね。

|

« 商いの原点・・・本の紹介 | トップページ | 薄氷の家電競争 »

不動産投資」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1233568/34292562

この記事へのトラックバック一覧です: 賃貸不動産の家賃督促行為について:

« 商いの原点・・・本の紹介 | トップページ | 薄氷の家電競争 »