不動産投資ブームを斜めから見ると・・・
不動産投資分野には地主さん系と兼業大家さん系の2つに分類されます。兼業大家さん
系は収支、財務、税務を慎重に推し量って経営をされる方々が多いですが、地主さん系は
なかなかそこまで厳密に計算されていない方が多いですね。家賃保証、サブリース等言葉
は違いますが、ウチの会社が家賃を80%程度保証します・・・と言う契約になっている事が
多いです。
先日、県央の1棟アパートをご案内した物件もそうでした。建物を建築した会社さんが家
賃を保証する・・・と言う形態だった様です。ところがこのご時勢、賃料相場が下がるのに
お家賃の設定が自由に出来ない。従って高止まりしたままのお家賃を提示したまま空室
にしておくしか術がなく、結果として建築屋さんから家賃の保証を勘弁して貰えないかと
言う提案にあってそれならば売ってしまおうと売りに出したとの由。建築屋さんが随分
勝手な申し出をしている様に感じられます。そもそもアパート・マンション経営は立地が
とても大切なはずなのですが、シマシマのアパート屋さんとか元倉庫屋さんは随分無理
をして立地を考慮せずに随分と安普請な建物を建てています。それに乗っかった地主
さんも随分あります。ただ経済原理、経済合理性に照らして考えますと、空室の物件の
家賃保証をずっとし続けるのは困難でしょう。『たこあし』と言ってお腹が空いたタコが自
分の足を食べて飢えを凌ぐと言ったって限界がありますね。
景気の低迷で外食が減ったと言うデーターを良く見かけます。各家庭の家計が厳しい
のです。住居費に振り向けられるお金も節約したくなる傾向が出るのは必須で、結果と
して春は賃料10万円前後の物件の動きが埼玉県内は少なかった様に感じました。
上述の2大アパート屋さんは比較的賃料相場は安いのですが、建物の安普請も有名
になって来ていますのでなかなか入居が確保できない様ですね。大家さんへの保証は
グッと重しになります。経済と申しますかお金の圧力と申しますか、ひずみのある所に
かかる力は莫大です。さて耐えられます事やら・・・。
有事の際には波及効果が凄い事になるでしょう。とても怖い事ですね。モラトリアムだ
らけになるのかな。それも農協や地元信金さんみたいに土地がある大家さんだけにア
パートローンを提供しますと言う『堅実』と称している銀行に被害が集中するのでしょう。
兼業大家さんの方がよっぽど真面目に、また勉強しながら不動産経営をしている訳で
それを認めようとしない資産至上主義の銀行は一度ひどい目にあったらいいのかも・・・
と思います。ただアパートローンはそうなったらより出にくくなってしまうかもです。
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