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商売の心得

 上方の商人の商売を説く言葉です。『汚く儲けてきれいに使う』えげつな~と岡八郎さん

ばりに語るお話しではありません。『汚く儲けて』がぼったくりをイメージしますが昔は商売

で利益を出す行為は汚いモノとされておりました。士農工商でも商人は一番下の階級で

す。それ故利幅を取って儲ける事が汚いとされたのでしょう。その分儲けたお金は社会の

役に立つような普請(橋を作ったり学校を作ったり)をしていたんですね。

 さてこの『商人の心得』ですが商売を行う者にとって真理を説いていますので解説をしま

しょう。

①『汚く儲けて』の部分ですが、口銭を取る事は『汚い事』(付加価値を産まないのに利を

取る事)とされていたのです。だからこそ商人にはプライドが必要です。良いモノをより安く

提供すると言う行為を敢えて『汚く儲けて』と、自らの努力を自分で蔑んで語ったのでしょ

う。上方の旦那衆の心意気を感じますね。今風に理解しますとぼったくりOK、詐欺まがい

OKと解釈できますがそんなものは商人と名乗る資格のない輩。『旦那』と呼ばれるには

普段の立ち居ふるまいから品格までを備えなきゃなりません。その為にも『普請』等に

よる社会還元が必要だったのでしょう。

②『きれいに使う』はなぜ商売の心得にあるのでしょうか。それはお金の力の事を説いて

いるのだと思います。商売を永く続けて行こうと思えば、儲けたお金を独り占めしたらアカ

ンのです。お金の力に耐えられなくなって破綻してしまうのです。お金と言うモノは行き先を

止めたらアカン。知らず知らずたくさんのお金がやって来て留まってくれるようにするもの

で出て行く時も自由に出してあげなきゃダメなんです。(ここは大切な所ですが先に進み

ます。)具体的に申しますと、仕入先や取引先、下請先にもお金はちゃんと廻してあげな

きゃダメだし、お取引先さんにも儲けて貰わなければ商売は長続きしないのです。

『共存共栄』と言う言葉を実践しなければ、一時的に隆盛を築く事はあっても砂上の楼閣

に帰してしまう・・・これがお金の力なんです。お金と一緒にねたみやら不平不満が貯まる

んですね。そうすると屋台骨が揺らいで来るんです。それを上方の商人達は嫌という程

見ていたんでしょう。だから『儲けと使う』を一緒に説いているのだと思います。商人の町

大阪で、商売の難しさ厳しさを何代にも渡って見つめた結果の『心得』なのだと思います。

 現代にあてはめてみますと例えば『コピー商品を売ったり』『価値のないモノを売る事』

は言わば金儲けではあっても商売に非ず。浮利を追うモノは商人ではありません。『商い

は飽きない心』で行動しなければならないモノ。なぜ飽きない心が必要なのかと言えば、

1つ1つの利幅は僅かなモノです。良いモノをより安く提供するのが商売人の心得です。

①良いモノ②悪いモノ(A)より安く(B)より高くと言う言葉で言いますと、①と(A)の組合せ

だけが『商人の道』としているのです。人を騙したり欺いたりと言うのは一時的には金は

儲かるかも知れませんが所詮は浮利、人のうらみが貯まっていずれは身を滅ぼす元に

なってしまいます。一度甘い汁を吸うと人間その味が忘れられなくなってしまうものです。

全うに働けなくなってしまいます。飽きない心がどっかに行ってしまいます。それでは商売

は長続きしないのです。余談ですが清水健太郎さんはもう何度も薬で逮捕されています。

『自分の心が弱くて』なんども手を出してしまうのだそうですが、それでもなおお仕事をくれ

る周りの方々や何度でも逮捕してくれる警察はありがたい存在ですね。商売の道では

普通は誰も教えてくれません。ただお取引先や仕事仲間がだんだん離れて行くだけです。

その結果マーケットから淘汰されてしまいます。だから社長や個人事業主の方はご自身

で『商売の道』に背いていないかを自らジャッジしなければならないのです。より安いモノ

を高く売るのが商人の『才覚』と勘違いしているご仁も多く見受けられます。商売はギャ

ンブルなどではありませんから一発当てる事が必要なのではないのです。そういう発想

がなくならない間は『旦那』としての振る舞いは身に付かないでしょう。今の世は法務局

で手続きさえすれば誰でもすぐに『社長』にはなれますが、すぐには『商人』にはなれませ

ん。『商人』になってでさえそこから多くの障害があります。

 時代が進んで便利なモノはドンドン世の中に出て来ます。経営にもいろんな手法が

出て参りますが小手先の手法に終始していて最も本質的な部分は変わっていない様に

思います。だからこそ『真理』であり、この『商人の心得』を常に意識して商売をしなきゃ

ダメな様に思います。(明日に続きます)

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