さてさて前回の続きです。
甲府駅について写真も撮らずに私は食欲に負け、K氏はアルコールに負けた訳ですが
目標は一致しておりますので・・・ドドドと奥藤本店・甲府駅前店に向かいます。
甲府の街は【本店】vs【元祖】の戦いがあちこちで繰り広げられているのでしょうか?
○○本店と言う名前が目立ちます。歩いて数分で到着したのですが、3組待ちでした。
鳥モツ煮の口上。 鳥モツ煮が出て来ました。鳥モツ煮大650円。
しっかりビール
を注文しまして、昼間っからの酒盛りです。このお店は蕎麦屋なので
蕎麦食べ放題と鳥モツ煮がセットになっているセットメニュー1680円もあったのですが
我々は今日は色んなグルメを食べなきゃダメなので・・・セーブをしながら、つまりはこ
の鳥モツ煮とお酒だけを頼んだのでありました。
さてお味です。ちょっとピリ辛味の醤油煮です。ちょっと濃い目の味付けですから
ビールのつまみには最高です。うん
こりゃ美味しい
。2~3人前などアッと言う
間になくなりました。もうちょっと何か食べようか・・・。アルコールが入るといきなり理性が
無くなる所が怖い
あきません。次は電車で1駅・1分の金手駅で【吉田うどん】です。
吉田うどんはコシが強いと言うよりごわごわのうどんです。下手にここで他のモノを食べ
たらゴールできませんよ・・・。せっかくスイッチが入った
K氏を引きずる様にして
お店を後にしてまた駅に向かいます。途中・・・【肉豆腐・モツ煮】の看板があり数人の
客が店内に入って行く姿を見つけ・・・二人とも顔を見合わせ・・・ちょっと入ろうか 
おいしい鳥モツ煮を食べたすぐ後ですし、肉豆腐やモツ煮は私も大好物。ちょっと店内
を覗きましょうか・・・と窓越しに見学をしました
お昼ですから定食モノが多くて・・・
後ろ髪ひかれる思いで甲府駅に向かいます。ちょっと『信玄餅』をお土産に買っていい
ですかね~とアルコールが入ってふわふわ陽気になった私がK氏にお願いしました。
K氏は駅前の『桃』と『ぶどう』に喰いついておりまして・・・買って帰ろうかどうか思案中。
まずはホームに行って時刻表を見ましょうよ
ここから先の【身延線】は本数があま
り無いですからね
。 12時58分発・・・。今が12時56分
あきません。急いで56
分に乗りましょう・・・
。5番線、5番線~。と駅を走り廻ります。え~っ、5番線あら
へんです~
信玄餅と桃・ぶどうの想いもどこにやら・・・バタバタとやっていますと
看板を発見
あった
こっちです、こっちですと残り1分でダッシュしましたら・・・
階段を下りた先は4番線。ン?どないなってるねん・・・あった、このホームの先っちょに
電車が止まってる
うわっ、走らなきゃ
。ドドドと走ってなんとか間に合った 
良かったですね~とお話ししていたのですが一向に電車が走り出しません。あれっ 
出ませんね~。おかしいね?いつ出るんだろう・・・。10分程してようやく発車です。乗り
継ぎ待ち合わせで電車が遅れたんです。ああ信玄餅~
。こんな事なら信玄餅を買っ
ても充分に余裕があったのに・・・。後悔の念が募ります。Kさんは荷物になるので桃なん
て買わなくて良かったとさばさばしています。これから先、山梨は広いのでどこかの駅で
お土産は買えるから大丈夫だよと私を励ましてくれる余裕が出ておりました。
このドタバタ&心の葛藤劇があったので、ついぞ【甲府駅】の写真を撮る事はできず
・・・
甲府駅の写真はないのでありました
。何があるか分からないので、食べ終
わってゆっくり写真を撮ればよい・・・こんな想いは持っちゃダメ。何事も後廻しにせずに
今出来る事は、今やるべし・・・。旅はいろんな事を教えてくれるのでありました
。
10分遅れで身延線の電車は発車します。走りだしてすぐに甲府のお城が見えました。
うわっ・・・。あれ、写真撮りたい・・・と思ったのですが、自分は平気で遅れたくせに私の
写真なんぞ全然待つ気のない電車はガンガンスピードを上げて走り、とうとう写真は撮
れずジマイ。あ~あ、残念と思ったらすぐに金手駅に到着。乗る事1分。え~っ
。
1分ならもうちょっとゆっくり走れよ~と思う間もなく・・・。ドアが開かない・・・。田舎の
電車はボタンを押さなきゃドアが開かないんだよ・・・とK氏がボタンを押しましたが・・・
ドアは開きません。Kさんがガンガンボタンを押しますが何も変わりません 
あっ、これワンマンだから運転手さんの所でキップ見せるんとちゃいますか・・・。
先ほどお話ししました通り、10分遅れとは露知らず、我々は電車にかけ乗った訳です
ので最後尾におりました(と言っても2両編成ですけれど)。一番前に行かなけりゃ 
ですので 『降ります~』と絶叫して・・・ダッシュです。こんな時に限ってボックスシートの
通路にベビーカー
リュックの紐がひっかかり・・・『降ります~
』と弱々しく叫びな
がらどうにか電車を降りる事に成功しました~
。田舎の電車は怖い。ましてワンマ
ンは危険です~。
ああ、無事降りられて良かったですね~と言いながら、気分を取り直して一路、吉田う
どん『旭』へ向かいます。 あっ、金手駅は無人駅でした。歩くこと5分程でお店に到着。
お店の階段はちょっとボロボロで、しっかり手すりを持って上がらないと怖い・・・。
私はメタボなのであまり歓迎されてないみたい・・・と弱気な事をいいながら階段を上り
K氏はつけうどんを、私は肉うどんを注文しました。天カスはかけ放題でしたよ。
麺は太くて長い。そして強烈なコシ。さっきの鳥モツ煮で
ビールを飲んだK氏は
必死で食べておりますが・・・アゴが疲れた。このうどん、噛むのが大変・・・。おいしい
けど、ちょっと食べない?と私にお皿を持ってきます
え~っ、無理無理。私も食べ
られませんよ~。
おっと、お味の説明をしておきましょう。私が食べたのは熱い【肉うどん】。うどんは
先に書きましたアゴが疲れる程のコシ。お出汁は醤油+ちょっと味噌味が混じった様
な味で、肉はうどん屋さんにありがちな肉です。味付けは素朴ですがなんせうどんが
強烈です。武蔵野うどんが大好きな私としては充分に◎です。おいしい
吉田うど
んのメッカは富士吉田市なので甲府からちょっと先。吉田うどんの有名店は吉田市内
にありますので・・・吉田うどんの完全制覇をしてみたいと思わせる程のお味でございま
した。結構なお味です。ちなみにお店は混んでいました。この時期、大半のお客さんは
つけうどん(K氏が食べたモノ)を注文していましたので念のため 
K氏も疲れるアゴにムチ打ち・・・ようよう完食して店外へ。K氏・・・『キョーレツなうどん
だったけど・・・美味しいね。』と笑顔でした。うどん好きには堪らない吉田うどん。甲府は
おいしい食の宝庫です。さすがに歴史のある街・甲府・・・。甲府恐るべしなのでありまし
た。『肉豆腐・モツ煮も食べておいたら良かったですね~』と私がK氏にお話ししましたら
『無理
』と即答。K氏、吉田うどんのコシに相当ダメージを受けている模様です 
(吉田うどん『旭』さんの店内&メニュー表)
駅に戻りますと踏切の音が・・・。
『金手』と書いて『かねんて』と読む。こんなん読めませんで~。山梨、おかしい~と
文句を言いながら、信玄餅を買いたいので甲府に戻っても良いですね~と話しており
ましたら、なんと富士宮方面行きの電車が来ておりましてので迷わず乗車。【鰍沢】行き
です。カジカザワ・・・凄い所なんじゃないですか・・・と私が言いますとカジカザワって聞い
た事があるね~。きっとそこに信玄餅は売っているよ~。少し予定より早めだから途中
で下車しても良いしね。単線だから電車待ち合わせで買い物する時間もあるんじゃない
かな~・・・。我々を応援するかの如きスムーズさで
今回は進んでますね~。
めっちゃいい旅じゃないですか・・・。
金手駅で鰍沢口行き・2両編成。 車内の図 (こちらは鰍沢口手前で撮影)
先ほどワンマンで懲りたこの列車ですが、乗るのはどこからでも乗れる様で、ボタン
をプッシュでドアは開きました。混雑はまあまあですが座る事は出来ました。
おっと甲府駅ですが、中央線はJR東日本。身延線はJR東海です。JR東海の方が電車
のグレードは全然良くて、この電車も乗り心地は良かったです。もっとも2両編成ですか
ら設備投資にはお金がかからないのかな~。JR東日本の電車は総じて乗り心地が良く
ないですからね~。直角イスだったりイスの幅が狭かったり・・・。
閑話休題・・・。身延線です。K氏が『身延線って・・・身延と言う地名があるのかしら?』
とご質問されました。私は『身延なんて聞いた事無いですよ。目蒲線みたいに、目黒と
蒲田の頭文字を取って身延線なんじゃないですか・・・』とええ加減な事を言いながら、
それより私は信玄餅なんですよね~。さっきから『これ、駅前
』みたいな駅ばっかり
ですし、ワンマンのフル活用ですよ~。我々同様、『降ります~
』みたいな人も随分
見て来ましたし・・・。時々は都会の駅みたいなのが無いとお土産買えませんもんね~。
なかなか駅らしい駅が無いですね~とお話ししていました。単線だから向こうから来る
電車待ちだとかなんとかで電車は5~10分位停まる事が多いのですが、全然信玄餅の
かけらも見えないのが心配になります。幸い山梨は大きくて、まだ山梨ですが・・・。
お店どころか駅員がいない無人駅ばっかり・・・。キオスクも無いですもん・・・。
ああ、信玄餅、信玄餅・・・あれ
なんか向こうに大きな街が見えますね~。川の
向こうに・・・あそこが鰍沢ですかね~・・・とお話ししてたら『次は・・・鰍沢口・・・終点』
おっ、鰍沢口ですって・・・なんかこの辺、田舎ですけどあの街まで行くんですかね~
なんて言っておりましたら
ド田舎で停まりました。
辺境の地・鰍沢口 ワンマンカー。運転席を撮影。
鰍沢口駅・恐るべし。駅の向こうの景色が半端じゃないでしょ。駅前も半端じゃない
んですよ~。写真を撮るのを忘れるほどに~。何も無い・・・。時刻表を見ると・・・1時間
に2~3本走っている様に見えるのですが・・・それはまだ甲府⇔鰍沢口間の話し・・・。
我々が到着した時間帯に・・・富士方面行きの列車は無い
1時間待ち。え~っ。
しかも駅前にキオスクも売店もない。ましてコンビニも無い。信玄餅の事など吹っ飛んで
身の危険すら覚えます
スーパーの1軒、なんでも屋さんの1軒はあるでしょう・・・
と青春18きっぷの機能・乗り降り自由をフル活用です。駅前にバスが2台。1台はマイク
ロバスでなんたら温泉行き。もう1つは鰍沢営業所・・・。どこやねんの前に誰も乗って
居ないし・・・暑い。バスはエンジンをかけていて熱気がムアッ
。こんな所で1時間も
待てないよ~。今乗って来た電車でちょっと都会まで引き返しましょうか。都会って・・・
甲府まで行かなきゃ信玄餅は無いよね・・・。
う~ん・・・どうしましょうか
なんてやっていましたら・・・甲府に向けて我々が乗って来た電車は静かに走り去りま
した。うわっ・・・出てしまった。仕方ないからちょっと駅前を散策しましょうか・・・。
あれ、これ、スーパーちゃいますか?
と歩くと工場です。あっ、ビジネスホテル
がありますからお土産コーナーでとりあえず信玄餅は買えるかも・・・。歩いて行くと・・・
株式会社○○。ビジネスホテル・・・潰れている
何もない・・・。あっ
ハッピー
ドリンクの看板発見
コンビニじゃなくても何でも屋さんかな~
。
駐車場付き・・・立て看板のある・・・ジュースの自販機集合所。ハッピードリンク 
どこがハッピーやねん
。歩くだけ無駄な鰍沢口駅。こんな所が終点の電車を走ら
せるってJR東海、どんな神経してるねんって気持ちですよ。待合室に戻りますが自販機
すらない待合室。バス乗り場に行ってとりあえず水を自販機で買います。銘柄にもこだ
わりたいのですが・・・やはり鰍沢口ですから。サントリーの南アルプスの天然水か。
あれっ100円。まぁ安いからいいか。フツーは110円だからな。ここは産直だから安いの
かな
と100円を入れますがボタンが光らない。ん
なんで。100円玉が悪いの
かなと100円玉を変えて再投入するも同じく光らず。試しに10円追加すると
光り
ました。
自販機の値札には100円と書いてありましたけれども、誤記なのでしょう。
何が産直やねん・・・と自分に嫌気がさして来ます。鰍沢口恐るべし。こんな所に居たら
病気になってしまいます・・・。待合所は暑くて風が通りません。駅員が1人だけ居て広い
駅員室にはクーラーがかかっているのに、我々待合所は狭くて7人の人が居ます。暴動
起こしましょうか
と話しておりました。ジトッと湿気が高く暑い待合室なれば、高台の
上のホームの方が風が通るんじゃないですか・・・とホームに上がりました。
誰もおりません。ただ虫の声。K氏もすっかりビール
は抜けておりました。
そしたら20人位の保線係らしきおじさんの集団が・・・ゴミ拾いをしております。
鰍沢口駅。襟裳岬みたいに何も無い駅なのですが、一応ここで終点、甲府に引き返
す電車がいるので引き込み線があって2両編成の電車もずっと停まったままになってい
るのです。そこを20人の集団でゴミ拾い・・・。Kさんじゃなくても『あれ、何してるの~』と
なりますよね・・・。
私は思わず・・・『スピード違反
なんかやらかして社会奉仕の罰を受けているん
じゃないですか・・・』と言ってしまいました。誰も居ないこんな駅でゴミ拾いをしてもね~。
電車はまだ45分来ませんよ・・・。Kさんはベンチに寝っ転がってちょっと寝よう・・・。
あ~あ。予め持って行った文庫本でも読もうかな・・・と思っておりましたら
電車
が来ます・・・のアナウンス。とりあえず反対方向でも乗りましょうか。同じ寝るのでも
クーラーが入って居るだけ気持ちいいですよね。単線だから電車がすれ違う時に乗
り換えたら良いですやん・・・の声に、K氏も命の危険を鰍沢口駅では感じていたので
しょう、迷わずガッテン
来た来た
甲府行きかと思いきや・・・富士行き。あれ
っ・・・こんな電車時刻表に載って居ない。ラッキー、なんかで遅れていたのかな~ 
まあ乗りましょうヨと電車に乗りました。甲府発富士行きの普通電車・・・。鰍沢口駅で
30分近く待つんです。何を待つ・・・のか知りませんが。凄まじいダイヤです。
我々はとりあえず涼しい車内で椅子に座って発車を待ちます。冷気が逃げるので・・・
ドアは閉めた方がいいですね・・・。あの駅前ですから誰も何も乗り込んで来ません。
ただひたすらに30分待つのです。走らない電車は気分が出ないのかなかなか寝にくい
ですがそれでもいつの間にか
。
涼しい車内で休養を・・・。
鰍沢口駅⇔富士駅間は・・・3両編成で車掌さん付きでした。
ちょっとゴージャス(車掌さん分だけ)
と思っていましたら・・・違うんですよ。
高齢者層の乗客が多いのですが無人駅ですのでキップを車掌さんが回収して廻る
んですよ。3両編成ですから60m程ですか。駅に着くたびに3両分のホームを走り、車
内に乗り込んでは行ったりきたり・・・。これは若手にしか出来ないお仕事かも・・・。
ホームに到着して20秒くらいしてドア開閉のランプがついて、そのボタンを押してお
もむろにお年寄りが下車をする。お年寄りはマイペースですから黙々と駅出口に向か
うのを車掌さんが追っかけてキップを回収して発車オーライ
電車は新しい立派な
電車ですがなんともアナログなシステムで走ります。1駅に3分は停車している勘定です。
何駅かに1回、単線なのですれ違い待ち。すれ違い待ちは5分~10分は停まります。
都内で2分遅れた
と言って目くじらを立てては行けないのです
これが正しい
電車の乗り方です・・・と教わった気分がする身延線でした。
そうこうしていると『身延駅』に到着です。忘れていた頃に、なんで『身延線?』の回答
がいともあっさりと出て来ました。
なるほどなぁ~と感心しておりましたが・・・身延駅には駅前の商店街は無いモノの
駅売店らしき姿があって・・・あっ
『信玄餅』・・・これ何分後の発車だろう・・・と車外
に出て時刻表を見ようとしたら・・・もう発車です。
身延線に身を委ねている内に心
が穏やかになったせいで・・・信玄餅が買えませんでした。
このまま行くと富士宮(静岡県)。信玄餅が【大人のお菓子?夜のお菓子?うなぎパイ】
になってしまう・・・。ピンチです。だけど・・・この後、ついぞ駅らしい駅に出くわす事はな
く静岡県に変わり富士宮駅に到着してしまいました。(富士宮駅到着16時46分)
グルメハンターとして、特に焼きそば部門には並々ならぬ思い入れがある我らが
2名に取りましては『聖地』みたいな場所に思えたのでありますが・・・。
続きはまたのお楽しみと言う事で・・・。(3)に続く。
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