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NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか 戦中編「戦線拡大の悲劇」

 この番組は再放送とか、アーカイブで絶対に見て欲しいと思います。

 大東亜共栄圏なんて思想は取ってつけたと史実に残っていたのは知りませんでした。

 番組での論旨ですが、太平洋戦争は着地なんて考えないで開戦した。日清・日露の戦

争だって着地なんて考えずにやったんだから、日中戦争・太平洋戦争だって何も考えて

いなかった。それが当たり前だと軍幹部は思っていたと当時の日記に書かれていました。

 そして陸軍と海軍、それぞれの省益の為に戦線は拡大して行った。戦線を拡大した所

の開発に絡む利権が欲しかったので企業が群がり、陸軍と海軍はずっと揉めていた。

陸軍が分担しているエリアと海軍が分担しているエリアが違ったんです。相手の事は

考えず、自分の利益のみを追っていたんですって。。。1942年3月の時点と言いますか

らまだ戦争は始まったばっかりですよ。その時点で陸軍と海軍はずっと自分の利益を求

めて喧嘩をしていた。自分の利益の為の戦争ですから、戦争の方針なんてまとまるばす

もなかった。極秘の会議録として今も名前が残っている会社が占領したエリアの資源を

ボッタクリしろと主張したり、あまりに露骨じゃないの?とたしなめたりしている議事録も

残っているんですね。現地の国や国民の事を思ってなんて発想はないのに、上の露骨

だからオブラートに包む案として無理くり大東亜共栄圏と言う言葉を作った。。。

 まぁむちゃくちゃです。でも極秘文書として残っているのだから、これは史実ですね。

 軍人だけでなく、経済人も上の方に居る人はむちゃくちゃです。自分の利益しか考え

ていなかったようです。

 怖ろしい程に今の官僚と一緒です。戦争をはじめてしまっているのに日本の行く先より

陸軍・海軍、それぞれの省益オンリー。物資がなくなってくると平気で取りあい奪い合い。

誰も方針なんて出さずに国力は衰退して行くのに、勝手にそれぞれが進行して行く始末。

 その結果、兵士だって300万の命が無くなり、フツーに暮らしていた市民が空襲で焼け

死んだ。

 太平洋戦争って何?と言う番組はいろいろと見ました。

 が、この番組が一番強烈でした。会議のシーンなどはアニメで分かり易かった。

 この事実を知らないでたくさんの人が亡くなって行ったなんて。。。

 こんなお粗末な人達が国家運営をしていたなんて。。。

 補給路を断たれているのでそれぞれの家庭から鉄などを供出している裏で、陸軍・

海軍ともに癒着業者さんと懇ろになって私腹を肥やしていたなんて。

 今までは陸軍が暴走したんだけれど、海軍は比較的冷静に行動していたと言う風に

思い込んでいました。だけどそれは違っていました。戦後の証言テープでしっかりとそれ

ぞれの悪事の数々が遺っています。国を考えないと言う意味ではどっちもどっちです。

 当時も今も全然官僚機構は変わっていません。むしろ機能不全をしている所は一致

とていると言っても良い。陸軍大臣と海軍大臣それぞれが省益のみを追求する為に

衝突するのを東條英機さんは全く調整できないでいた無能なトップだった。。。

 1942年3月の時点でさえですよ。物資が無くなり、補給船等を民間から徴用して来る

と飢えた2匹のオオカミに一片の肉片を投げ入れるが如き争いを演じたと証言記録テー

プにあるのを聞いて驚きました。

 この番組はもっと広く認知してもらう必要があると思います。

 そして今の官僚たちもしっかりと見て欲しい。

 省益を追求するあまり。。。政商との癒着による利権を追求するあまり陸軍・海軍とも

に何の戦略もなく、戦線だけを拡大して行き、補給路を断たれ多くの犠牲者を出した。

これって今の役人の増税の大合唱と同じでしょう。民は死んでも自分たちの省益が確保

出来たら問題なしと言う発想と。

 ちょっと怖くなりました。

 アニメも使ってあまりにリアルだったものですから。。。

 こんな馬鹿な人達が日本を率いていたなんて。これで多くの犠牲者が産まれたなんて。

 今の政治も官僚もこのままではアカン。この番組は『戦中編』でしたけれども、『終戦・

戦後』の悲惨さは充分に知っています。

 もっと理念・理想に燃え、また欧米列強に追い込まれて戦争に踏み切った、踏み切ら

ざるを得なかった。。。と想っていました。が、全然めちゃくちゃでした。

 眼から鱗ですね。

 自虐史観を持つ必要はないと思います。敗戦=悪ではないと思います。

 ただ善悪ではなく史実を知る事、そしてそれを活かす事は励行したいと思います。

 これほどまでに酷似している状況があったとは。

 なるほど出口の見えない苦境に立って、財布の中身は空っぽだと言う背景は一緒だ

から酷似していると感じるのだろう。ただその後に及んでもなお、日本の事を考えない

で好き放題をしたおした陸軍・海軍のトップや中堅軍人たちの存在。

 何も歴史で習っていないですね。いい想いをした軍人たちも被害者顔でしか歴史の

舞台に立っていませんよね。だって反省も無ければ裁かれてもいないですよね。

『戦犯』なんて言うのは連合国軍兵士に対してどうこうが裁かれただけで、そもそも日本

を裏切って私腹を肥やした極悪人はお咎めなしって言うのはネ。その反省がないから

今も同じ事をしているし、トップも見事なまでに無能な輩がトップに着いているのではな

いでしょうか。

 猛暑・酷暑の夜ですが、寒気がする程の衝撃を覚えました。

 この歴史ってみんな知っているんでしょうか。

 何をどう美化できるのだろう。

 日本の為に犠牲になった方に対してはしっかりと敬われなければならないと思います。

 が、軍人として亡くなった方と、空襲で亡くなった方に差があるとは思わないです。(恩

給では大いに差はあった様ですが) 守ると言うのは『戦った』だけではないと思います。

 日本が道を間違えたから亡くなられた方々も日本と言う組織の為に亡くなったのであ

れば同列ではないか?

 たとえ国であっても往々にして間違う事はあります。その為に亡くなった命には差はな

くて全てが尊い。

 太平洋戦争で亡くなられた方々にも、おかげ様で今の日本で暮らせております。。。と

感謝する気持ちがあります。が、この番組の内容を聞かせてあげたら英霊の皆さん、

号泣されるんじゃないでしょうかね。こんな人達が作った命令で命を落としたなんて冒涜

ですもん。

 とても悲しい歴史です。だからこそ皆さん知るべきだと思います。

 これがすべてではないかも知れないが、間違いなくこういう面はあった。

 そして呆れるほどズサンかつ、無責任な方々が省益の為だけに日本の舵取りをしてい

た時期があった。

 この番組、シリーズみたいなのでしっかりと他番組も探して通しで視聴してみたいと思

います。さすがにNHKだなぁと感服した番組でした。

 これを見たら今の世の中をなんとかしなきゃダメだとも思うでしょう。

 歴史は美化したり歪曲すべきものではない。それ故に自虐史観を持つ必要もない。

 過去をいくら変えて見ても未来は変わらない。過去をきちんと知って、それを消化し

同じ過ちを繰り返さない事によってのみ未来が変わるのだと思います。

 私は立派な過去を持って滅ぶよりも、過去の過ちを正して素晴らしい未来を後世に

遺したいと思います。

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