カンブリア宮殿・・・日本には祭りがある 祭りで地域を取り戻せ!
今回(23・8・11)放送のカンブリア宮殿はスペシャル版との事ですが。。。過去のフィルム
を合体させて1回分の放送を作った感じのある内容でした
お祭りは資源だよ、お祭りが持つ力でもって地域が一体化するんだよ。。。そういう村上
さんの想いは伝わります。
石巻市の川開き祭り・・・川に灯篭を流すお祭り。秋田の小坂七夕・・・大きな灯篭を作っ
て流すお祭り。青森のねぶた祭りも言うなれば大きな灯篭を作って最後は海に流すお祭り
です。東北には灯篭を流すお祭りが多いのだそうです。灯篭を流すと言う行為は鎮魂
です。厳しい災害や飢饉との関連性があって厳しい土地だからこその祈りの念なのだ
そうです。
ドン ドドッド ドン と言うリズムで跳ねるのがねぶたですよね。一瞬の夏に弾ける祭
りだと思っていましたのでちょっと驚きました。鎮魂なのですね。
仙台七夕は毎年200万人の観光客が訪れるお祭りだそうです。あのでっかい飾り物
を商店街で作るのだそうですが大手チェーンなどは参加しないんですね。昔は各お店が
手作りで作っていたのですが今はプロの業者さんが創る事が多くなったそうです。鳴海
屋さんと言う会社さんが飾り物の2/3を加工し設置までやっているんですって。鳴海屋さ
んは市民の手に七夕を戻そうと言う活動をやっておられていました。営業上も無意識
が一番困る訳ですし、このまま放置すると七夕そのものが維持できなくなると言う危惧
は良く分かります。今年はいつも以上に華やかで1500基の飾り物が出たそうです。中
には仙台市内の子供と親の手で作った8万羽の折り鶴を使った飾り物なんかも出た
そうです。祭りって参加する事に意義があるんです。今年を契機に七夕が復興する
と嬉しいですね。
南相馬市は野馬追です。
今、南相馬市では原発の影響もあって市民は半分ほどしかいないのだそうです。
そんな中で野馬追の開催を決定。1000年以上の歴史がある勇壮なお祭りですが
今年は勇壮部門は無くした部分的なお祭りになったとの事でした。武者の装いに身を
固め、馬に乗って勇壮に駆けるお祭りであって家族の協力が無ければ出来ないお祭り
なのだそうです。背中の旗は各家族によってデザインが違っており、家を挙げての参
加なんですね。ところが震災で家を流され、家族を失った人も大勢居る訳です。
例年は500騎が繰り出すらしいですが、今年は80騎ほどの参加になったんですって。
それでも来年は本開催をしたいと震災で有名になった桜井市長は話していたのが
印象的でした。5カ月経過してもあまり番組で見せてくれた風景は変わっていない様に
思いました。もちろん瓦礫の撤去が終わっている所の方が多い中で、あまり手が入って
いない所を多く写しているのだろうと思います。ただこれから1年で大きく変わっている事
を望みたいですね。東北頑張れ いっしょに頑張ろう
と思います。
東北ではなくて私はさいたま市内のしかも自治会のお祭りに班長として今年は参加し
たのですが、小さいとは言えお神輿を担いだり、あのリズムを身体で感じる事が出来る
事は素晴らしいと思います。特にお子さんには肌で感じて貰いたいと思わせる何かが
あると感じます。夜店・縁日が目当てであっても良いので、ぜひ親御さんはお子さんと
お祭りに行ってほしいですね。何かが伝わり伝承されて行く事って大切だと思います。
村上龍さんのショートエッセイです。
伝統の祭りは地域が持つ貴重な資源だ。住民の絆と誇りと日常性を、取り戻す。
甚大な被害と犠牲があった。それでも変わらずに維持されるものがあり、自分達
はこれからも何とか日々を生きて行くのだと、気づく。祭りは大切で、必要だが、
もちろんそれだけでは充分ではない。
今欲しいのは『権限と金です』と桜井市長は明言した。ヒューマニズムや善意
だけでは解決しない過酷な現実があるが、政治家や官僚は見ようとしないし、メ
ディアも報じない。今なお大部分が放置され積み上げられた『瓦礫』が、まるで
物言わぬ墓標のように、被災地の現実を訴え続けている。
鎮魂としてのお祭りと言うのは平和な時代に育った私にはあまり感じられない意識
でした。だけど3・11の揺れを感じ、スーパーからモノが無くなり、停電も経験した私で
さえもテレビの画面で見る惨状には心動かされるモノがあります。
失われた20年、日本の衰退と同様、今を生きる人達に何らかの影響を震災は与え
たと思います。そんな中で地域の絆を感じる手段としてのお祭りはとても大切な意味
がある様に思います。一時期無くなったお祭りが最近、有志の手で地域のお祭りとし
て復活する傾向がある事は良いことだと思います。お祭りにはたくさんの有志の力が
ないと開催できません。有志の方には大変な負担があります。しかしその負担を払っ
てもなお余りあるパワーをお祭りが与えてくれると言うのもまた事実です。
震災の被災地は言うに及ばず、日本全国で【地域】の持つ力が見直され、それが
日本の再生に大きく寄与する事を切に祈りたいと思った今回のカンブリア宮殿でした。
まだまだ東北はひどい状況が続いている様です。
一時期の感情で支援しなきゃと思っていた被災地の農産物に対する支援の念が
放射線の眼に見えない恐怖と不安から少し離れて来ている様に感じているのですが
果たしてどうでしょうか?まだまだこれから先、長い時間をかけなければ復興できない
被害状況です。そんな中で地元農家や産業が廻らなければ地域が死んでしまいます。
引き続き支援する方法を考えると同時に、ひとりひとりが出来る何かをやんなきゃダメ
なんだと思います。正しい知識を持って、正しい選択を続ける事です。
地域とは町内会のくくりだってそうだし、市町村や県、東日本と言う単位だって【地域】
です。地域が機能するかどうかはその構成員ひとりひとりがどう行動するがにかかって
います。祭りを通して絆を感じ、絆に立脚した正しい判断と行動で地域の再興ができる
きっかけになると良いですね。
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