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カンブリア宮殿・・・ヤマトHD 瀬戸薫会長

 今回の放送(23・10・13)のゲストは宅急便のヤマトHD、瀬戸薫会長さんでした。

 ヤマトさんの前会長小倉昌男さんは『経営学』と言う本を執筆されておられ、私も読ませ

ていただきました。小倉さんが発展させた『宅急便』の今について語りましょうと言う回と

言う位置づけです。そして震災後物流がめちゃくちゃになったのをいち早く回復させた立

役者としてのお話しもありますので今週と来週の2回シリーズとなっています。

 さて前置きはこれくらいにして。。。

 『宅急便』は1976年にサービスを開始して、今年で35年なのだそうです。年間で13億個の

荷物を運び年商は1兆2000億円。今や堂々たる事業になっていますが、サービス開始

時点においてはそんな非効率な事をやっても儲かるはずがないと言われた事業だった。

1合枡に入れた豆をばら撒いて、それを1粒1粒集めて廻る作業の如き宅配事業は全く

の非効率だと思われていた。そんな中で『需要家の立場にたってモノを考えよう』と言う

視点でネットワークから考えて行った。何もない所からのスタートですから、拠点が何個

必要かと言う事から考えなければならなかった。まずはライバル郵便局の数を参考にし

たけれども郵便事業ではイメージが合わなかった。中学校の数だとかいろんな数を参

考に考えた結果、『警察署』の数がもっともぴったりと言う事になります。何かあると30分

内外で駆けつけてくれて処理が出来るネットワーク網。全国に1200署あるんですって。こ

んな事から検討していって1976年にスタートし、5年で黒字化させたそうです。1983年に

スキー宅急便、1984年にゴルフ宅急便。そして1988年にクール宅急便と言うサービスを

創って行きます。

 『あれば便利』だけど採算が取れない。それに立ち向かってなんとか採算が取れるよ

うにしようと言うのが小倉昌男さんの発想であり、『経営学』に書かれている『経営はロマ

ンだ』と言う発想なんだ。。。との事でした 

宅急便は『需要』を作ったのではなく、その整備の手伝いをしただけ。需要を掬いあげる

手伝いをすること、エンドユーザの要求を引き上げる事を意識しています。(小倉前会長)

☝ここがポイントですね  

次に、ヤマト初めて物語と称して、ヤマトが作って行ったサービスを披露されていました。

①荷物1個から取りに来る、②コンビニなどの取次所の設置、③時間指定配達、④携帯

端末の使用・・・携帯端末はどんどん進化しており、荷物の全ての情報のインプットから

今ではクレジットカードや電子マネーの利用も可能にしたと紹介されています。そしてこ

れらのサービスは今では郵便局や佐川さんなども当たり前の様にマネをしていますが、

マネされる事で普及したんだ。。。と強気の瀬戸会長のお話しがありました。

 こうしたサービスは『顧客に喜ばれるための商品づくり』から産まれたものであり、喜

ばれる事に悦びを感じるスタッフがあればこそ。当時のドライバーさんは荷主からの指

示でモノを運ぶのが仕事であり、荷物を運んでも『ありがとう』と言われなかった仕事で

した。ところが各家庭に荷物を配達するようになると主婦から『ありがとう』と声がかかり

ます。これがとてもドライバーには嬉しかったとの事です。今では当たり前ですがセール

スドライバーさんですよね。村上龍さんが瀬戸会長にセールスドライバーの教育って大

変ですよねと言う問いかけをしていましたが、意に反して瀬戸会長の発言は面白いモノ

でした。ヤマトには『サービス第一』と『全員経営』と言う哲学があります。そしてサービス

第一と言う発想は、一律なサービスと相容れないモノなのです。ドライバーに権限を持た

せ、エリア内ではヤマトの代表として振る舞いなさいと言う事を徹底させていますとのこと

でした。だからマニュアル化したりは敢えてしていないのですよ、と。

 お客さんからの『ありがとう』を嬉しく思うと言う発想・哲学があるから、よりたくさんのあ

りがとうを得ようと努力する・・・震災の時のいち早い物流網の回復から、復興ではとても

貢献されたヤマトさんのポテンシャルの秘密がこの辺にありそうですが、それは来週の

お楽しみかな?

 今、ヤマトさんでは集配改革を断行しているんですって。ヤマトの宅急便はどんどん進

化しているのです。『不在』時の再配達。これは受け取り側にとってはストレスだ。そして

ヤマトにとっても再配達は無駄な経費だ。再配達を無くにはどうしたら良いのか?

 各家庭の荷物の受領者は主婦が多い。そして主婦は午前10時までは在宅率が高い。

この分析の元に①チームを作って一気に運べ、②女性スタッフの活用で居留守を減らせ

作戦を展開しているそうです。①のチーム制とはパートさんやシルバーさんなど自転車

部隊を朝の10時まで活用し、路上で荷物を機動的に分配する事で10時までの朝の配達

率を上げたそうです。そう言えば最近朝方に荷物が届きますね。そして②の女性スタッ

フの活用はヤマトさんらしい発想です。居留守をエンドユーザの主婦が使うのはお化粧

していないスッピンの時間帯にドライバーが行くので、出るに出られないんじゃないか?

と考えたそうです。その点同性ならは安心だから居留守率が減るだろうと考えんですっ

て。ウチのエリアでは女性は居ないみたいですが、この女性投入で12%も不在率が改

善されたそうです。

 エリア制で面白いお話しを瀬戸会長がしてました。

 『少人数化する事で、精鋭化するんだ』と。村上龍さんが感心していましたが、普通『少

数精鋭』って言うと、精鋭を少人数集めて作るチームの事だけど、ヤマトさんは違いま

すね。少数にする事で精鋭化するって事ですもんね。そこには『責任感』が作用している

と瀬戸会長が解説されていました。少人数化って何名くらいですかと龍さんが質問され、

当初は5人程度だったのですが、今では7~8名位ですかねとの事。龍さんは『やらされ

感がない』事がキーだと語っておりました。

 さてさて、2週に渡る放送の前半戦のまとめと言いますか、来週につなげる意味合いも

あるのだろうと思いますが、生々しいお話として佐川さんとの戦いについて触れられて

おりました。

 荷物の取扱量はヤマトさん42%に対して、佐川さんが37%。ヤマトさんが業界トップな

のですが今やネット時代であり、通販限定で見て見ると、ヤマトさん33%に対して佐川

さんの48%。『ビジネスに強い佐川』と言うのが数字でも顕著です。これから高齢化が

より進展する中で、通販の取り込みは不可欠との戦略から『通販を取り込め作戦』を

ヤマトさんは進めているそうです。具体的に何をしているかと言いますと、通販専用倉庫

を創っている。【オートピックファクトリー】と言うそうです。そう言われてもピンと来ないの

で具体例を使って解説されておりました。河内屋さんと言う酒屋さんですが洋酒の販売に

注力しておられます。通販では有名な会社さんですね。ヤマトさんと提携されたそうです

がどんな提携になっているかと言うと、今まで在庫管理~発送までを河内屋さんがやっ

ていたのを、倉庫から在庫管理、発送までをヤマトが受託するのだそうです。河内屋さ

んは手間が省けて、かつ商品の発送時間が大幅に短縮できる。都内であれば注文か

ら最短5時間で荷物が届くシステムが出来たとの事です。ネットでの買い物では注文した

時のテンションが一番高い訳ですので、荷物が届く時間は短ければ短いほどワクワク感

が維持出来ますからね。これがどんどん進展すればまた物流は進化しますね。アマゾン

に対抗しますね。ヤマト vs 佐川と言う発想から、物流 vs 流通にまで飛躍する考え方か

な。アマゾンが流通のシェアをどんどん奪っていますが、各ショップやメーカーにとって

ヤマトさんが救世主になるかも知れません。こういった努力が実って通販のシェアも33

%だったものがシェア41%まで上昇しているそうですよ。スピード宅配の成果だそうです。

『ビジネスは佐川』と言う常識を覆して、通販でもシェアを伸ばそう。これから高齢化で

流通は激変する。『買い物』と言う概念が変わる。お米とかお酒など重いモノの宅配は

増えているそうです。ここにしっかり喰いついて行かなければトップシェアも砂上の楼閣

になると言う事なのでしょう。

 『物流革命をするんだ』と瀬戸会長がお話しをした所で、丁度時間となりました~ 

 ヤマトさんの話しは1週では語り切れない、来週も引き続き『ヤマトHD瀬戸会長』にお話

しを伺います。。。となってしまいました。

 カンブリア宮殿では震災直後に物流でヤマトさんがどんだけ頑張ったのか。。。と絶賛

していましたし、ニュースでも『震災後の被災地で物流が被災者をとても助けた』から、

就職先として物流を目指したと言う女性のインタビューを見た事があります。産業として

見ても百貨店、スーパーと言った小売店(流通)が総じて衰退。。。し、代わってアマゾンが

隆盛している現状がありますね。そこに物流が挑む構図。昔の産業論では①メーカー

②卸売、③小売でしたが、②卸売が衰退し、③の小売がPBなどでメーカーも取り込んで

実権を握ったと習いましたが、さらに大きな変化が産業全体ではあるのでしょう。

 来週もとっても楽しみなカンブリア宮殿であり、『ヤマトHDさん』なのでありました。

 『見城さん・藤田さん』の時も2週に渡ってでしたけれど、2週目は時間がなくてとても駆

け足感があってちょっと残念なまとまり具合でしたけれど、ヤマトHDの来週は期待して

いても大丈夫かな  

 なんともあっという間の50分な『ヤマトHD・前篇』なのでありました。

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