落語のお話し
先日とある番組で『笑点』メンバーの方の落語を見させていただきました。
残念ながら全然面白くなかったです。
描写も何もあったものではなく、落語ワールドに入れない。マクラもダメ。
何これ・・・と言うモノでした。
大きなお名前なのに、笑点メンバーになっていると言うだけで人気(があるのかどうか
分かりませんが)に胡坐をかいているのかな と疑いたくなる程の芸でした。
ハングリーな状態である事が、芸を精進させるのには一番良い方法なのだと思います。
あの噺家さんは残念ながら、結構なお年だと思うのですが、このまま磨きもかからずに
ダメになって行く方なのでしょう。
こんな話はどこにでもありますね。名前だけ、看板だけ有名でお仕事が伴っていない
と言う事が。旅館やホテル、百貨店、我が不動産業界だってそうですし、銀行や保険
業界・・・ありとあらゆる業界でみなさんも経験済みでしょう。
そんなサービスを受けた後って、とっても損した感を感じませんか。。。
残念ながら『とある笑点メンバーさん』の落語でそんな感じを受けてしまいました。
世間ではパラエティーが衰退し、芸人さんは徐々にダメになっている気がしますが、
ゆっくりじんわりと落語ブームが来ている様に感じています。世間的には『落語』と言う
と『笑点』のイメージが強く、あの番組が噺家の最高峰だと勘違いしている人がたくさん
います。何もそれが悪いとは思わないのですが、それだけにあのメンバーさんはもっと
頑張らなきゃダメなんじゃないかな。。。せっかくお客さんが落語を志向してくれている
のだから、せめてお客さんが離れて行かないレベルの芸の力量はもって欲しいなぁ~。
ハングリー精神ってとても大切な芸の研磨剤なんだと思うのです。
噺家さんってとても長い熟成期間が必要だと思うんです。そして一時代を築かれた大
きな看板が病気になられたり亡くなられたりしています。ただその看板を凌駕する勢い
のある噺家さん達が結構な数出て来ています。50代から60代の噺家さんの中にいい
噺家さんが居ますよ。もちろんその後を追う若手も層が厚くなって来ていると感じてます。
ただ前にも話しましたけれどもテレビと言うメディアと落語の相性が悪いんですよね。
噺家さんは同じ噺をしてもうんと長くなったり、短くなったりしてしまいます。噺家さんと
その時の世相やその場の空気がシンクロしてその場限りのライブになるんですね。
これが秒単位で管理されているテレビとは相容れない。もっと落語が地上波に出れば
いいのですが。。。その分、You Tube やニコ動にはたくさんアップされているのですけ
れど。そのネットの効果で落語ブームが来ていると思うのですが。。。どうなんでしょう。
面白い噺家さんの芸に触れていただいて、もっともっと落語と言う話芸が認められると
ファンとしては嬉しいですね
笑点メンバーさんも人気?に胡坐をかかないで、ぜひ精進いただいて面白い噺をして
いただきたいと思います。残念に感じたと言う事でなく、その噺家さんへのエールとして
ブログを書いた次第です。
大阪人だから上方落語が好きと言う事ではありません。東京にも面白い噺家さんはた
くさんいらっしゃいます。層の厚さと言う意味では東京の方が面白い噺家さんは多いんじ
ゃないかなと思う程です。念のため。。。<m(__)m>
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