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カンブリア宮殿・・・スギHD 創業者(会長)・杉浦広一さん

 今回のテーマは『地域に貢献するドラッグストア』です。

 地域に貢献すると言うのは陳腐化しているフレーズですが、実際に『貢献』しているのか

と考えると出来ていない企業も多いのではないでしょうか。顧客第一主義と言うのも同様

ですね。顧客の前に『利益』を自己主張される企業のなんと多い事でしょう。

 さて、ドラッグストアは産業として5兆6千億円の市場規模があり、スギ薬局は業界3位。

ちなみに1位はマツキヨ、2位はサンドラッグなのだとか。スギ薬局(HD)は800店、1500人

の薬剤師を抱えているそうで、『いつでも店内にいる薬剤師』を売りにしています。

薬剤師さんもたいしたもので、顧客の顔と買った薬、趣味などのパーソナルな情報をき

ちんと手帳につけておられました。薬は『飲み合わせ』があるので各病院ごとの薬や、

市販薬を同時に飲む際に心配な事もある訳です。それが『親しい薬剤師』が居ると安心

となる訳ですね。

(今は処方箋を出す病院が多く、行政も医薬分業を推進しているので、親しい調剤薬局

に行くのが正解ではないかな?と思いましたが番組の趣旨の通りに進めます。)

 スギ薬局では『健康講座』を開催したり、『体重測定から健康相談』を受け付けたりも

しています。地域医療の中核になる事を志向し、『かかりつけ薬局』を目指しているとの

お話し。

 元々は16坪の小さな薬局からスタートしたスギ薬局さん。お客さんを大事にしないとお

客さんが来てくれなかったと言う創業者の杉浦会長の経験から『お客さんに感謝する』

を徹底しているのだそうです。

 業界3位に位置するスギ薬局さんですが、ドラッグストアは2つに分類されるとおっしゃ

っておられました。

①安く仕入れて安く売る・・・ディスカウント志向のお店

②安さよりもサービスを良くしようとするお店。

スギ薬局は②を目指しているそうです。

値段 vs サービス・相談・サービスの質。いつの時代でも下位の業者はプライスリーダー

にはなれませんので、②を指向するしかなくなるのですけれど・・・。

 スギ薬局は在宅医療分野にも進出しているそうです。医療機関と連携したり、訪問医療

専門医と言うお医者さんが居て、そういったお医者さんと看護師さん、薬剤師が一丸とな

って各家庭の病人さんをケアできる仕組みを創ろうとしています。まだ9店舗しかないと

言う事ですからまさにこれから『創ろうとしている』と言うべきなのでしょう。こういう取組は

頑張ってやって欲しいですね。目指す『地域医療の中核・かかりつけ薬局』の実現に向

けて店舗数が増える事を望みます。

 『社会に何が出来るのかを考え続けている』からこそ、在宅医療分野に進出されたとの

事でした 

 ドラッグストアには必ずある『化粧品』コーナー。会長の奥さんでもある副社長さんが、

女性にとっては『健康と美容』は大切なんだと言う考えのもとで、ボランティアで老人施設

にコスメティックセラピーと言うお化粧を施術してあげて元気になって貰おうと言う活動を

されていると紹介されていました。また乳がん専門病院の横に、ガン患者さんに特化した

薬局を創って、抗がん剤で抜けた髪やまゆ毛、まつ毛をカバーする為のカツラやつけま

つ毛、また人工乳房なんかも個室でケアする施設を創っておりました。

 『サービス』重視のスギ薬局さんならではの施設、サービスかなと感心しました 

 恒例の村上龍さんのショートエッセイです。

 小売業の不振が続く中、ドラッグストアだけが成長を続けるのは象徴的だ。

 高齢化、健康ブーム、そして生き方の模索、薬や化粧品やサプリメントはそれに

深く関わる。『商品をより多く売る』のではなく、『眼の前の一人一人の客の健康を

考える』のがスギ薬局の基本ポリシーだ。スギ薬局には成功企業だけが持つ逆説

の典型がある。経済的利益よりも、人と社会の幸福への関与を優先する事が、結

果的に利益を生むと言う、不思議で魅力的な逆説である。

 スギ薬局さんはご近所にありますし、偶然番組で取り上げられた店舗もまたご近所の

浦和区元町の店舗でした。スギ薬局さんでお買い物をした事もありますが、他のドラッグ

との差異は残念ながら私にはそれほど感じませんでした。価格的にはちょっと割高

かな・・・。つまりはドラッグの2分類の内のサービスの質は感じられず、価格は高め。な

かなか厳しいドラッグさんだなぁと思ってしまいました。スギ薬局さんがターゲットにしてい

る層が私の様なミドルエイジの男性ではない・・・からこそなんでしょうね。全方位を護る

のは難しいですから。住宅街にお店を構えたいと言うのも高齢者を意識すればこそと会

長が話されていましたが、実際には店舗出店コストが低いからと言うのもあるんでしょう

ね。ポリシーを美しく表現しようと努力はされていましたが、なんだか裏が目についてしま

う今回の放送でした。

 薬剤師さん・・・調剤薬局とドラッグストアで働く方では同じ資格を有しながら全然

違うお仕事をされている様に思います。何が違うのかと言うと『サービス』に対する考え

方です。資格を持って仕事をする人にありがちな、有資格者が作業をする事そのもの

に『価値』があると錯覚してしまうのですね。作業に価値があると思ってしまうとそれ以

上の努力は無くなる。税理士や弁護士も最近は過剰感があってお商売が激戦になって

いるそうですが、まさにそう言う『士族』にも同様な事が言えると思います。

 『作業』でカネを取っている所には未来がないのでしょう。顧客が何を志向し、それに

どうアプローチをしてサポートしてあげるのか・・・。そこにこそ『価値』があるはずなので

す。そう言う意味では『有資格者』の士族のお仕事もサービス業なんですね。調剤薬局

とドラッグだとより競争にさらされているドラッグの方に『サービス』を感じるのもそこに

根差した感覚なのだと思います。顧客が求めるモノが『薬』を処方箋に従って出す事と

しか感じられないか、それとも『飲み合わせの不安の有無』や『健康上の不安』を聴きだ

してあげて、それに適切なアドバイスをしかり出来るかどうか。同じ薬剤師さんのお仕事

なのですが、質は全く変わってしまいます。

 そう考えると『スギ薬局』の選択は正しい様に思いますが、顧客の中で、薬剤師の提

供するサービスを求める人がどれだけいるのか・・・。1億5千万の来客が年間であるそ

うですが大半は薬剤師不要の顧客ではないでしょうか。それではその薬剤師不要の顧

客にディスカウントではなく、サービス重視と言うのであれば何を提供しているのだろう。

それが私にはスギ薬局を利用して『素晴らしい』と感じられなかった理由です。

 よく知っている企業だけに説明されればされる程、残念ながら共感を持てなくなってし

まいました。

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