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カンブリア宮殿・・・株式会社 SPI 代表取締役 篠塚恭一さん

 『要介護者の旅行』に的を絞った会社が『SPI』さんです。

 番組が巣鴨で行ったアンケート調査でも75歳以上になると1泊以上の旅行に行く比率が

ガクンと下落していました。1泊の旅行に行くと言うのは思った以上に高齢者には厳しい

作業なんだそうです。

 代表の篠塚さんがSPIと言う要介護者向けの旅行会社を設立したきっかけは、大手旅行

会社の添乗員だった頃に、70代の女性のお得様に、

  『○さんが旅行を辞められる時ってどんな時なんでしょうね』 

 と言う質問をしたそうです (この質問も強烈ですネ)。

 『そうねぇ・・・この旅行かばんが一人で持てなくなった時かしら・・・』

 とその女性がお応えになった。

 その時にその女性に、お年を召されても私が鞄をお持ちしますのでぜひご旅行に行き

ましょう・・・とご提案させていただいたらとても嬉しそうな顔をされて頷かれたそうです。

 この時の会話がきっかけなんですって 

 今はまだ従業員10名ほどの会社なのだそうですが、世の中がSPIさんの方向について

くる様になるのかも知れませんね 

 『介護付き旅行』。お金持ちでないと出来ない事・・・だと思っていましたが、要介護度が

低い方で、ヘルパーさん1日当たり 21,000円、要介護度が高い方だと 26,250円 / 人と

の事でした。これに旅費や宿泊費などのお金が実費でかかるみたいです。

 そんなに高くないのかな  と思いましたが、入浴などの介助では2名のスタッフが

必要になったりするみたいです。宿泊施設のバリアフリー度合いなどによってもこの辺

は差が出るみたいでした。

 『SPI』さんは医師と家族の承諾が得られればどこにでもお連れしますよと言うのがモッ

トーの様で、『諦めないで 』と言う事がまずは大前提なのでしょう。お客さまからの

要望には極力応えたいと篠塚社長はにこやかに語っておられました。

 番組では80代のおばあさんを50代の同居の次男さんが沖縄の海に浸かられせたい。

沖縄の海がお母さんを元気にしてくれると思う・・・と話しておられまして、SPIさんがその

夢を叶えておられました  

 お金がないと出来ない事だとは思いますが、このお婆さんが元気に暮らせるパワー

をここから得られれば素晴らしい事だと思いました。もちろんこの次男さんはとても嬉し

そうだったなぁ。

 SPIさんは単に旅行のサポートだけをするのではなくて、お墓参りなど普段の外出の

サポートなどもやられているそうで、寄席に行くお手伝いなどもやられておりました。

 介護者の旅行が広がらないのは介護保険の適用がないから・・・と言うのも大きな

理由だそうです。どこかで線を引かなければならないのでしょうが・・・なかなか難しい

壁ですね。

 ちょうど昨晩 You Tube の上岡龍太郎さんと立川談志さんの対談の記事をアップしま

したけれども日本の老人医療はお年寄りはすぐにベッドに寝かせてしまう (病院サイド

が年寄りがウロウロしているのは邪魔だからすぐに車いすに座らせたりベッドに寝かし

たりする)。一方アメリカは病院内にジムなどがあって年寄りでも身体を鍛えさせてなる

べく自分で動ける様にもって行く・・・。だから寝たきりの老人の数が全然違うんだと上岡

さんがお話しになられておりました。龍太郎師匠が引退されてもう随分時間が経ちます

が、この辺の事情はあまり変わっていないのではないでしょうかね。

 お年寄りが元気に暮らすには・・・。

 上岡さんは先の対談で、自分は身体を鍛えて、それこそフルマラソンだけでなく100キ

ロマラソンに出場したりして、それこそ『寝たきり老人でなく、走りっきり老人』になると

断言されていました 

 談志さんの訃報に関しては、喉頭がんから呼吸が出来なくなってしまったので声を失う

手術をされたそうです。

 談志さんは治療には弱音は吐かなかったそうですが、筆談で『なんでこんな事になって

るんだ』と書かれたそうです。切ないなぁ。

 病気の症状によっての治療だからやむを得ずと言うのは充分に理解できますが、でき

るならば『走りっきり老人』の道を選びたいものです 

 さてさて篠塚代表はNPOを設立してトラベルヘルパーの検定試験を立ち上げ、全国に

認知を図るとともに資格者を全国に増やす活動をしているそうです。そうすれば利用者

の金銭的負担が減り、より多くのお年寄りが旅行に出られる様になる、そう思っての事

なのだとか。なるほど①自宅から駅まで、②駅から宿泊施設などの目的地までの介助

だけで済めば途中の交通費の負担は無くなります。

 要介護者の外出の数が増えてくれば、社会も認識するだろうし、バリアフリー化など

トラベルヘルパーの負担も減って来るのかも知れません。そうなると宿泊施設や交通

機関などももっともっと認識を改めるのでしょうね。

 篠塚代表の面白い提言がありましたので書いておきたいと思います  

 日本は観光立国と称して外国からの旅行者を増やそうと努力していますが、我々の

周りに旅に出たくても出られない潜在需要が凄い量あるのです  

 なんだか訳の分からないキャンペーンを打って海外からの旅行者が増えたと盛んにPR

してましたが原発事故でパーになってますね。訳のわからないカネのかけ方をお役所は

進めていますが『効果』を考えると・・・何を優先させればいいのかなと思いますネ。カネ

持ちだけしかできない事なのかも知れませんが介護旅行が増えれば経済効果は大きい

かも知れませんよ  外人よりも確実な旅行者だろうし・・・ 

 バリアフリーなども工夫次第でそんなにオカネをかけずとも・・・簡単に同じ効果を得ら

れる方法があるんだと篠塚さんは提言されておりました  介助者としての篠塚さん

のお話しをもっと世の中(行政や交通機関、観光業者など)が耳を傾けるのがいいと思い

ますネ。

さて村上龍さんのショートエッセイです。

『最初SPIの資料を読んで、そんなに無理をして旅をしなくてもと思ったりした。ただ

し、江戸時代の老人たちも、お伊勢参りなど盛んに旅をしていたようだ。まだ私が

若いころは、温かい共同体である『世間』が、高齢者の外出介助としても機能して

いた。『旅は最高のリハビリ』だと篠塚さんは言う。真理だと思う。私たちは単に

食事と睡眠と排泄だけで生きている訳ではない。出会いと感動。それに旅特有の

ある種の『切なさ』、つまり感傷も必要なのだ。』

 医療にカネがかかり過ぎるから・・・こんな形になってしまったのかなぁ。寝たきりに

して生かすよりも元気にちょっと短命でも暮らせた方が幸せなんじゃないのかな・・・。

医療は何が何でも延命が大切だとどんどんとカネをかけて延命にばかり力を入れて。

上岡さんが指摘していた様に、歩けたお年寄りを車いすに座らせることで医療施設は

楽が出来るが、確実に老人は歩く力を無くして行く・・・。

 村上龍さん同様、最初はわざわざ要介護者を旅に連れて行く必要があるのだろうか

と私も懐疑的でしたが、財産を持ってあの世に行ける訳でなし、家族が納得しているの

であれば有意義な財産の使い方なのかな・・・とも思う様になりました。

 このブログを書いている今、もしかしたら年金・医療と言う問題も混ぜて、大きな枠組

みを考え直さなければダメなのかなぁ~と思いました。

 問題は75歳。75歳で1泊旅行に出る比率が激減してしまうのは脚などの衰えにより

旅に出られなくなってしまうから。後期高齢者ですね。後期高齢者の幸せって何なので

しょう。

 とても難しいですがよくよく考えなければならないテーマなのではないでしょうかね。

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