カンブリア宮殿・・・パティシエ エス コヤマ オーナーパティシエ 小山 進さん
今回の『カンブリア宮殿』は、パティシエ エス コヤマ のオーナーパティシエ 小山 進
さんがゲストです。横文字が私は得意ではないので ☝ これだけでも『縁の下のクギ
引き抜きにくい・・・』の気分ですが・・・続けましょう
兵庫県三田市 (めっちゃ田舎です) にお店がありまして、通販や百貨店では売ってない
ケーキなんですって。それもメインはロールケーキ。1本1,260円也。『小山ロール』と言う
らしい。カスタードと煮込んだ栗が入っているそうです。1日1600本を売り、1人で2万円、
4万円も買っていくツワモノもいるらしい。ちなみに他所では売って居なくて、賞味期限も
1日だけらしいです。
さて『パティシエ エス コヤマ』は2003年にオープンしたそうです。オーナーシェフの
小山さんは調理師学校卒業後、スイス菓子『ハイジ』と言うお店にパティシエとして勤務
します。最初はケーキを作る職人として働いていましたが、社長に見込まれ、営業に廻
されます。そしてその後はケーキを作る所以外の部署を転々としたそうです。ハイジの
社長さんもエラくて、『お客さんが求めているのは味だけではない』と言うことを学ばせた
かったそうです。ハイジの社長さんもテレビに出ておられましたからこの社長さんが育て
たと言う事でしょう ハイジもエラい
36歳で独立して、『いろんなスイーツショップに囲まれた空間』を演出し、三田市にお店を
開いているそうですよ。小山流バウムクーヘンや小山プリン、マカロンや手作りチョコも
売って居るんですって。庭にはパン屋が使うベーコンの燻製釜があっていい匂いをさせ
ているシーンが映りました。ここに来た時に最高にお客さんのテンションが上がる仕掛
けが出来ているそうです。なんかこの雰囲気は数週前の『カーブドッチ』みたいです。
雰囲気もそんな感じがしました。この線が今の流行りなのかな~
庭には銅製の人形が置いてあって・・・『非日常の空間』を演出しているとのことでした。
このパティシエ エス コヤマ 。 1日の来客3000人で年商は15億円。カープドッチさん
のワインよりもスイーツの方が客層が厚いと言う事かなぁ~。
番組では、村上龍さん、小池栄子さんがその『ロールケーキ』をがぶりと食べていまし
た。小池栄子さんが言うには・・・『クリームの濃さも良いですが、スポンジが凄い』との事。
こんなん言われたら余計に食べたくなりますね お取り寄せはしてないそうです。行か
なきゃダメ。青春18きっぷで行って来ようかな~
村上龍さん、質問です。
『なぜ多店舗展開しないのですか?』
『モノはいつか飽きる。長く愛されるロールケーキを創りたいのであって、売上を大き
くする事には興味はありません。』
作り手として飽きるのではなく、お客さんから飽きられない様に・・・常に進化をさせ
て行きたいと言う願望も入っているのでしょう。お客さんとイケイケの精神を持つの
には自分の所だけで売るしかないと言う事か。この辺もカーブドッチさんと似ている
感じ。
リサーチはしないで自分が創りたいモノを創る。『自分が一番厳しい客であれ』。
ムムム。やはり似ているではないですか
10/20 パリで開催された『サロンデュショコラ』というチョコレートの大会があって、そこ
に出品したそうです。これは世界最高峰らしいですよ。大会から指名されたパティシエし
か出られない栄誉ある大会で11カ国、170のチョコブランドしか出られないそうで、ここに
出品。しかも日本からの会社としては初の試み、『格付け』にも挑戦。そこで1割にしか
与えられない5段階の最上位を貰い、また賞ももらってきたそうです。チョコに日本の文
化を盛り込みたいと考え、米こうじ味噌のチョコや京番茶のチョコを出品してました。
残念ながら・・・この辺は私には分かりません
大福餅とかおせんべいなら分かるんですが・・・
小山さん、海外での修行経験はないそうで、パティシエでは珍しいのだそうです。だけど
『素の自分で勝負しろ』と言う事でした。ハイジさんで学ぶのがベストと判断し、その道を
極めて今に至った。結果オーライを必然にしなさいと言う事ですね。その為には努力も
せなアカンし、凌ぎを削らなきゃダメ なんです。
最後に人材育成論が登場です。ハイジさんに育てて貰ったからなんでしょう・・・今居る
スタッフも大きく羽ばたく若者に育てたい・・・そんな想いが小山さんには強くあるんでしょ
うね。お店は人間を磨く場なんだと話しておられます。62人のスタッフがいて、平均29歳
の若さです。学校等で技術は身につけてくるけれども社会生活の基礎も知らない若者に
基礎を叩きこむんだとの事でした。若者に『伝える練習をしろ』との事で毎日小山さん宛
の報告書を全員に書かせてました。女の子のインタビューがありましたけれども敬語の
使い方はメチャクチャでした。まぁそれもご愛嬌です。それもこれも点じゃなくて線。これ
から育ってお店を持つ時に必要になる素養です。美味しいお菓子を作れるのは当たり前
でそれ以外に人を引き付ける魅力を持ちなさい。人から嫌われる様な立ち居振る舞いは
しちゃダメです。今の若者にありがちな髪の毛が長いから切りなさい・・・なんて言うシーン
もありました どこも一緒ですネ
ちなみに報告書の効能は・・・毎日書き込む。今日一日をまとめる事。書き続ける事が
大切なんだと。(私のカンブリア宮殿報告もそうです。また気品がある文章を会得する
ために毎回の龍さんのショートエッセイも書き写している次第)
採用試験ではポジティブな人間が欲しい・・・これを評価する為の1つのハードルとして
マラソン大会をさせてました。もちろんその場まで内緒。みなさんスーツ姿です。1万円
を渡して服などを買う所からのスタートです。スピードが大切なのではなく、どんなモノを
買うのか・・・と言う所からコミニケートまで全部を評価しておられるのでしょう。
小山さんが話していた欲しい人材は①根心が優しくてまじめ、②一生懸命する子・・・と
言う事でした なるほどお買い物込みの『マラソン』は良い手ですネ
もっともそうして選ばれた若者達の中でも上手に育つ子、そうでない子・・・いろいろと
あるのでしょう。チャンスを上手に活かせるといいなぁ~。頑張れ若者達
またまた文章訓練の村上龍さんのショートエッセイです。
収録のあと、編集者と寿司を食べるはずだった。だが、スタジオでいただいた小山
さんのロールケーキとショコラに味覚が支配されていて、寿司は食わないと思った。
何本か電話をかけ、予定を変えて西麻布のフレンチに行った。トリュフと雷鳥を
食べた。あと、役得で貰ってきたロールケーキの残りを、店のシェフも含め、全員
で食べた。
すごい、と全員がつぶやいた。小山さんの作品は、厳密で、抑制されている。
それは唯一、『考え抜くこと』によってのみ、この世に生まれ出る。
今回の龍さんのショートエッセイも素敵な内容です。これまた明日からまたお客さんの
行列の長さが伸びそうな回でした。今、この時代に、村上龍さんが面白いと思う企業。
ワインにしろスイーツにしろ、今回のパティシエ エス コヤマ や数週前のカーブドッチ
さんにしろ目指すべき路線には共通項がたくさんある様に感じます。もっともその考え
を真似る事は出来てもなかなか突き抜ける事、そのものが難しい・・・と言う事なのかな。
ハイジの社長さんからいっぱいいろんな事を小山さん自身が学んだんでしょうね。だか
らご自身の部下、若者にもどんどんとその技を伝えたいと思っておられます。いい技は
口伝が多いし、その中から突出した若者がまた産まれ出る。もちろんそれを囲い込む
事もしない。この辺もカーブドッチさんの回にもそう言えば若手育成として有りましたネ。
それで若者が育つことを嬉しいと感じる心は素敵だと想います。昨今はなんだかしみ
ったれの会社が多くてダメです。『人を育てる』って気持ちがなくて、社員さんを鵜飼いの
鵜みたいに思っている企業が多い。我が不動産業界は特にそう
人を育てる事をなんでしないのでしょうかね?歩合給だから技を教える事は自分の首
を締める事みたいに思っている所が多い気がする。了見が狭いんですね~
そんな会社の末路は・・・きっと暗いですよね。フツーに考えたら分かる気がするんだ
けどなぁ~。
自分の技量に囲いを創って・・・ヒトに盗まれまいとしていたら・・・その人の仕事の幅だ
って狭くなるでしょうし今回のカンブリア宮殿で、龍さんと小山さんがお話ししていた『時代
の流れ』にも乗れなくなると思います。技はどんどん公開して、またいろんなモノを取り込
んで行く力がとても大切・・・そんな気がします
がんばれ~若者達
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