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カンブリア宮殿 ハウステンボス 社長 澤田秀雄さん

 今回(24・2・23)のカンブリア宮殿はハウステンボス社長として澤田秀雄さんがゲストで

す。

 澤田さんはエイチ・アイ・エスの会長であり、しなの鉄道やら九州産交交通など再建の名

人でもあるご仁。ソフトバンクの孫さん、パソナの南部さんと澤田さんの三人をベンチャ

ー三銃士と言うそうです  

 澤田さんによるハウステンボスの再建のお話しはアチコチの番組でもやられていますの

で紹介する必要もないのかなと思いますがちょっとだけ『ハウステンボス』についてご紹介

しておきましょう。バブル期に林立した海外型のテーマパークのひとつ。佐世保市内にあっ

て2200億円をかけてオランダの風景を模した街なみを創ったもの。ユニバーサルジャパ

ンや東京ディズニーランドが1700~1800億円で出来ているのにそれ以上のお金をかけ

て創ったそうです。開園は1992年で2003年破綻。来場者目標400万人対してピークは95

年の380万人。一度も目標客数に達しなかったそうで18年連続の赤字を計上する内容

だった。2度目の破綻があって澤田さんに白羽の矢が立ち、現在再建に取り組んでいる

真っ最中の施設・・・と言うのがハウステンボス 

 実は私も過去に一度行ったことがあります。素敵な街並みなのですが、だからどう?と

言う施設でした。お客さんのご意見もアトラクションが少ないので一度訪れたらもういい

かなと言う感想が多くて、リピーターが少なかったそうです。そんな施設ですから、設備

の維持にもお金が廻らず閉館などの施設も目立ち、それが更なる客離れを招いていた。

 1000人以上の従業員の7割が佐世保の住人で、宿泊施設や飲食店など、来場者数は

減ったとは言え、地域経済には大切な資源。なんとか再建出来ないものかと澤田さんは

考えた。『3回頼まれたらノーとは言えない性格で・・・』と澤田さんは笑っていましたが、

勝算はあったのでしょうか?『明るく元気で楽しく再建』と言う精神でやっていると言って

ましたけど・・・。ハウステンボス最初のミーティングでは『3年でうまく行かなければ潰れ

ます』と訓示しておりましたが、澤田さんが経営を始めて黒字化したそうですからなんと

も凄い方だなぁと思います  

 何が変わったのか?澤田さんはどんなマジックを使ったのか?

 『お客さんが喜ぶ施設を創る』と言う事を社員さん達に植え付けた  と言う事なの

かな。

 アトラクションでは『マッピング』・・・建物が動いたり龍が出てくるように見えるモノや漫画

ワンピースの『サウザンドサニー号』の実物大の船が航行。これらが人気のアトラクション

になっている。ここにもポイントがあって、単なるオランダの模倣ではなく、みんなが喜ん

で集まる為にはヨーロッパの雰囲気は大切にしつつも、それに拘らない施設を作ってい

るんです。大みそかにはカウントダウンイベントを開催。29,100人を集めたそうです。

この数は一昨年の2倍。何かが変わったのをお客さんは察知したのでしょう  

 澤田さんの園内視察ではペンキの剥がれや植木鉢が枯れているなど、『夢』を売る施

設としてふさわしくない所はどんどん指摘してまして、ただちに職員がそれを治す姿が映っ

ておりました。澤田さん前はいちいち外部業者に発注し、業者任せになっていた。澤田

さんの指導は的確で、近隣の店長さんを呼んで指示し、前にもこんな事があったぞ、次

に何かあったら『君の責任』だからなと笑顔で叱責されていました。店長さんも『ハイ』と

答えて一時間後には花を準備して店長自ら植えていました。責任を明確にし、すぐに行

動させる事。澤田さんは『言えばすぐに出来る所まではきた』、『言われる前に考えてや

る』と言うところまではもう少しかな・・・とこれまた笑顔。新アトラクションも従業員が企画

して創るそうで、最終チェックは澤田さんが自ら出向く。こまごまと30以上の指摘があり

まして、その指摘を見事にクリア  お客さんが大喜びでアトラクションに興じる姿も

映っていましたね。アトラクションだけでなくて、運河を行き交う船着き桟橋の板と板の隙

間にロープを詰める作業をする姿もありました。なんでも女性のハイヒールが隙間にハマ

ってしまうとパートさんから指摘があり、それはダメだと翌日に職員さんが治しているんで

すね。大きな事から小さなことまで社員さんがお客さんの為に考えて行動するようになっ

てきている。この従業員の変化は大きい。澤田さんひとりではなく何百人がそう思うと

大きな力になるのです。

 澤田さんは現在複数の会社(彼が再建している企業やH・I・Sも含めた)の役員をして

いるのに月の半分はハウステンボスに常駐して日々チェックをしているそうです。

ハウステンボスは骨の折れる仕事ですが『明るく、元気に、楽しくやる』と言う精神で・・・。

 18年赤字で10年ボーナスが出ていなかったハウステンボスですが、澤田さんはリスト

ラはやらなかった。そもそも『雇用と地域経済』が大切だと考え、観光資源としての同園

の閉園は日本にとってもマイナスだと言う思いで請けられた再建ですから、『待遇が少し

でも良くなるように』と社員さん達に誓い、ハウステンボスを愛する社員が頑張って働い

てくれている・・・とこれまた笑顔でお話しされておりました。負のスパイラルから脱却して

いよいよプラスのスパイラルに昇華してきた  そんなところなのかな。

 『利益が出ないと自分の考えで仕事が出来なくなり、失敗を恐れる様になる・・・』

 その意識改革をやっているがまだまだこれから、現在は『病み上がり』の状態で、点数

で言うと57点・・・。ただもう赤字が出る事はないだろう  厳しいながらも社員さんにも

やる気を出させる言葉ですね。頑張ってやろう、ハウステンボスを良くしよう  そんな

力を感じました。旗振り役の力強さと有言実行、そして来客増に黒字化で目に見える変

化を創られたのです 

 言い忘れましたが、ハウステンボスはディズニーランドの1.6倍の広さがあって、『選択

と集中』と言う流行り言葉をここでもやっているそうです。どんなことをしているかと言うと

フリーゾーンと有料ゾーンに分けて、フリーゾーンにはベンチャー企業を入れて施設を

活用してもらっている。英会話や温熱療養機、カルチャースクール等人が集まる企業の

参入を図っている。一方で有料ゾーンにはアトラクションなどを新設して行っている 

 それに長崎⇔上海の大型船を運行するそうです。一泊二日で7,800円~の低料金で大

人数が行き来するルートが出来る。九州全体の観光ビジネスのお手伝いをしたいとのこ

と。アジアを見据えた観光都市にしたいんだ  なんとも心強い言葉です。言葉だけで

なくあの大型船が大勢の乗客を運ぶと・・・地域が変わるかも知れないとやっぱり期待

しますねぇ~  がんばれ ハウステンボス  

 ハウステンボスを間近に見ると「よく造ったな」と思う。少し離れると、日本的な

田畑や住居が周囲にあって、少し浮いて見える。さらに遠く離れ、俯瞰すると東

アジアに非常に近いことがわかる。

 澤田さんはHISにおけるモンゴルとの関わり象徴されるように、ずっと以前から、

東アジアに強い関心を持ち、共生を模索してきたように思う。

 澤田さん率いるハウステンボスが、東アジアと九州の共生を支える「拠点」とし

ての役割を果たすのではないかという、心躍る期待がある。(村上龍さんのショート

エッセイ)

 ハウステンボスの再生のお話しはいろんな所に出ています。澤田さんが再建をうまく

導いているからこその紹介であって、それに刺激されて『もう一度行ってみようか』と言う

お客さんを集め、今度はその方々がリピートされる。それだけの施設に生まれ変わった

のだと思います。2200億円のオカネが大切だったのではなく、それを運営する人の気持

ちが大切だった・・・  

 もちろん澤田さんはもっといろんな仕掛けを作って再建をしているのでしょうが、活気

を失って、これからどこへ向かえば良いのか全く分からなくなっている日本と言う国その

もののひとつの指針になるお話しではないのかなと思います。

 赤字や衰退に落ち込むのではなく、 『明るく、元気に、楽しく働く』 それが大切 

 失敗を恐れずに、新しいことをやらなければ・・・。お客さんが喜び、満足できるモノ

を自ら考え、実行して行く。ひとつひとつは小さな事かも知れませんが、その積み重ね

は大きな力を持つのでしょう。もちろんそこにダイナミックな変革のスパイスも必要なの

でしょうけれど。

 ハウステンボス、がんばれ  九州、頑張れ  日本、頑張れ  

 私もあなたもみんな 元気で、明るく、楽しく 頑張れ  

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