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震災から一年が経過しました・・・

 東日本大震災から1年が経過してしまいました。

 被災地の現状は、一年前のあの報道を見た時に思った復興のスピードよりはるかに遅く

ただガレキがなくなっただけと言う状況です。そのガレキでさえ一カ所にまとめただけで、

燃やすことさえできないとのこと。

 放射能汚染があるので科学的に調査しながら対応する必要はあるのでしょうが、さりと

て被災地の復興の妨げになる様な遅々として進まない事態を放置すべきでもないと思う

のですがいかがなものか・・・。

 私が教科書で習った『震災』は関東大震災だけで、今回の東日本大震災なんかでも千

年に一度と言いますが、私が生きた何十年かで経験した震災は、阪神大震災、中越沖

地震、東日本大震災。そして首都圏に来ると言われているマグニチュード7の地震や、東

海、東南海・・・。

 一地域で考えると千年に一度なのかも知れませんが、日本全国で都市化が進んでい

るので分母は1000年としても分子が増えています。その中で原発立地を考えると、この

ままではマズイなぁと思います。

 原発ありきで考えるのでなく、一度徹底的に反省をして(処罰もきっちりとやって)、その

上で電気の需要を正確に掴んで、その上で発電の手段をしっかりと考える。脱原発なら

ば今すぐに出来るのか、出来ないのであればその行程をしっかりと考えて、みんなに報

告をして欲しいと言うのが多くの民衆の意見なのだと思います。電力会社や政府がナン

ボ安全を語っても、実態が変わっていないのが見えている状況ではダメですよね。

 また事故の原因と責任もしっかりと問うて欲しい。信賞必罰を徹底して出来る方にリー

ダーとしてこの国を牽引していって貰いたいと切に願う次第です。

 今日、書こうと思ったのは国レベルでのお話しではなくて、もっと身近なお話しを書きた

いのです。

 時間が経過すると震災の記憶もやもすると風化しがちになります。ただ震災復興は10

年単位の事業の様です。被災地ではようやく仮設住宅が出来て、とりあえずの暮らしは

再建出来た様に見えますが、仮設住宅はあくまで仮設。また『暮らし』の中で大切なのは

収入を得て生活を廻して行くことですよね。ところが今の被災地では職がなく、東電の賠

償金(補償金?)や失業給付金で生活のやりくりをしている方が多いみたいです。

 それでは本来の『復興』はなしえないです。『暮らし』の集合体が『町』なのに、『暮らし』

が成立しなければ、『町』も無くなると言うのは自明の理です。人口が減った町ではスーパ

ーなどの経営も難しいでしょうから、いきなり限界集落化してしまう可能性すらあるのです。

津波で被害を受けていないお宅などは、フツーに自分の家が建っているのですから『前

の暮らしに戻りたい』と願うのは当たり前なのでしょうが、町が町として機能しなくなった

のでは戻りたくとも戻れない、家には戻ったものの・・・こんなはずではと言う想いをされ

る事も出てくるのではと思います。

 東日本大震災の被害が大きいが故に、それに追い打ちをかける様に原発の被害が

あるが故に、10年と言う長い単位でモノを考えなければならない訳ですが、個人レベル

での10年と言う期間はとても長い期間です。不自由の大きさに挫折して町から離れる

方々も出てしまうのではないかと危惧します。そこで必要なのは『雇用』です。安定した

収入が入って初めて生活設計が出来る。ひとつひとつの家計が成り立つとお買い物の

総量が増えて経済活動も『復興』出来る。

 今、報道で知る知識ではありますが女川のかまぼこ『高政さん』や銀だこで有名な『ホッ

トランド』さんが石巻の復興を請け負っているそうです。民間だけの限られた財力で、

慈善事業ではなく、荒廃して行く町を支えようと努力している。もちろんこの他にもいろん

な企業があるのだと思うのですが、募金や品物の購入を続けるのも復興支援への協力

だと思うのですが、こう言う企業を支える事も大いなる支援だと思うんです。高政さんの

かまぼこはなかなか買いに行けませんが、銀だこならば比較的簡単に買いに行けます。

 まずは大変な苦労がある中で、地域を支えようとしている企業を守らなければ『復興』

なんて出来るはずもないと思うんです。地域の『雇用』を支える企業がどんどんと再興し

て、その企業や従業員さん達の未来予想図に彩りが出てくることが復興の姿でしょう。

 自然の牙が荒廃を招いた被災地の中で民を潤すオアシスがあちこちで湧きあがる日

が一日も早くやって来て欲しい。

 1企業や1個人が出来る範囲って言うのは微々たるものです。荒れた荒野に草が生え、

林ができ、森になる時にも最初の雑草が大切ですわ。荒野に生えた草を枯らさない事っ

て大切だと思います。被災3県にうっそうとした森が出来る様に、いろんな協力を、できる

だけ楽しみながらやりたいなぁ~と思います。

 被災者の方々は頑張っている訳で、行政は行政の、企業は企業の、そしてそれぞれの

個人は個人の本分をしっかりと果たす事。それが『絆』だと思います。

 復興に10年かかるのはやむを得ないかも知れませんが、今の不安な状態で被災者の

方が努力するなんて事では無く、基盤が出来た上で、未来を夢見て復興に汗を流せる

様にしてほしい。これから10年って長いですよ。それぞれ寿命はあるでしょうが、老若男

女が嬉々として未来を信じ、次の世代にバトンを渡せる様にだけはせなアカン。

 太平洋戦争は全国が焼け野原になりましたが、今回は東北地方だけ、しかも太平洋

岸だけの話しです。それさえ支えられない様では日本の未来は無いと思います。

 日本の未来がないのであれば・・・そこに住む我々の未来もない。。。

 さてさて、震災後、あっという間に1年経ってしまいました。被災地の今を見ると、決して

満足の行く一年ではなかったと思うんです。挽回せなあきません。その方法を考えなきゃ

ダメなんでしょうね。

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