マイケル・サンデル 究極の選択 テーマ・許せる格差、許せない格差・・・
『マイケル・サンデル 究極の選択』・・・今回のテーマは『許せる格差・許せない格差』
東京、上海、ボストンの学生さん達と、猪瀬直樹さん、竹中平蔵さん、古田敦也さん、
眞鍋かをりさん、ピース又吉さんをゲストとしての討論形式の講義です。
ムムムと言うテーマ。①まずはとある会社のお話し。ヒット商品の利益の分配について。
どう分配すべきなのか。②国単位での税の考え方。所得税 vs 消費税。③とある企業での
経理部門のアウトソーシング。よりコストが安価な国にアウトソーシングする。④移民によ
る低価格労働を受け入れた所、同一労働、同一賃金を求められた。さてどうする・・・。
個人と社会、『個』と『組織』の在り方を『平等』、『公平性』・・・と言った横串でどう刺せ
ば良いのか。小さい組織であればまとまるお話しが、だんだんと組織が大きくなるにつ
れてその規範が薄まって行く・・・と言うところなのかな。
移民=グローバルな視点で考えると導き出していた答えがちょっと変わる。
元々は世界の富を一部の先進国が分捕り合戦をしたのが『大戦』の歴史だと思ってい
ます。そして今は明確な国と国ではないけれども、マネーでの戦争をしていますね。
『個』・『組織』、『公平性』・『平等』と言う考えに、『経済』が絡んで来るとなんだかおかしく
なってくるのではないでしょうかね。『経済』が絡むともっとも測りやすいモノサシだから
どうしても『経済至上』になってしまうんですよね。上記のすべてが『脳』に作用しているは
ずなのですが、『組織論』・『公平性』・『平等』と言った考え方は行動を規範、抑制する脳
の作用ですけれど、『経済』だけは『快感』を司る脳ですからね。だから時として暴力的に
なる。。。
私には今回のサンデル先生の質問に『かくあるべき』と言う自分の答えが見つけられ
ないでいます。
私には今までも個より組織と言う考え方が強かったのですが、『震災』からこっち、『個』
より『組織』(地域や国)の方がより大切だと言う方に傾いています。私と言う個人が滅して
も、日本人が脈々と生き続けて貰えれば・・・と言う意識が強くなっています。それこそ些細
な出会いであっても、そのご縁が何か形になれば嬉しいと思っています。
本討論でも『運』と『努力』などと言うお話しがサンデル先生からあり、そんな風に考えた
事がなかったなぁ~と思う意見に、巨万の富を得た方はもちろん多くの努力をして得た富
とは言え、その富を得る為には、より多くの社会インフラを利用しているのだから当然の
如くより多くの納税をすべきだと言う青年のお話し。なるほどなぁと思いました。
ここのお話しではインセンティブにより労働の意欲を高める方がより組織においては
効率的だと言うのが自由主義経済では一般的ですね。だからインセンティブは必要で
富の格差を肯定するのが一般的な考え方の様に思います。だから累進課税が50%を
越え、60、70%となると労働意欲が落ちる。。。とされる考え方。
ピース又吉さんはこの点、とてもユニークでした。
3億稼いで、2億税金で持って行かれても良いんじゃないか。個人的に、君は5億稼げる
人なんだから、もっと頑張って富を得たらいいじゃないか・・・と言ってくれれば、充分にそ
れがインセンティブになるのではないか
とても面白いと思いました。『名誉・栄誉』は充分に働きがい、インセンティブになり得る
のではと言う事ですよね。ひとはなぜ生きるのか?働くって何?お金を稼ぐ事ってどう言
う事?・・・と言う質問から、橋下さんが資産課税と言う考え方を打ちだそうとされているそ
うですが、自分で得た富は貯めたまま死ぬなんて事はしないで、キチンと使って死になさ
い。。。と言う考え方だそうです。
ヒトをより高い次元で考えているんだなぁと感心しました。日本人は精神的には非常に
高いレベルにあって、同胞を強く愛する精神に長けた民族だと思っていますし、震災の
対応を見ても『やはりそうだ』と確信はしたのですが、残念ながら『又吉さんが考える程
の高貴なレベル』には達していないのかなぁとも思いました。(これは天につばする行為
で、世の中はそうなのに私がその域に達していないのかも知れません )
ただNHKの番組で『貨幣が世に無かった時代』の人々の考え方は又吉さんチックな
考え方をしていた・・・と言われていましたね。(ちょっと脱線しました)
そのほかにもいろんな面白い発言、考え方のご披露がありました。
また次回の講義にもぜひ参加したいと思います ちょっと前頭葉が熱いのですが
これって正しい生理現象なのでしょうか
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