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カンブリア宮殿・・・AOKIホールディングス 会長・青木擴憲さん

創業50年にして売上1465億円。営業利益137億円 

1着7~8万円のスーツが当たり前だった時代に、18,800円のスーツを売り出した会社が

AOKIさんです。

広島の『青山』、『コナカ』、『大三紳士服』・・・と全国から名乗りを上げたスーツの量販店

たちが有りました。

中でも『安さ』で売る青山さんと、品質で勝負をかけるAOKIさんの戦いは熾烈で、バブルの

崩壊で紳士服市場が縮小する中で、売上は青山さん2000億に対し、AOKIさん1465億と

がっぷり四つで戦っておられます。

既に潰れてしまった会社もありますね。

量販紳士服店さん達は、数を売ってナンボなのでそれぞれの会社が協力しあって、競い

あっていたなんて・・・全く知りませんでした。当時は百貨店、有名服店と戦う為に、合従

連衡で戦っていたんですね。青木会長はそれら紳士服量販店は『仲間』だと番組ではお

話ししておられました。

各社が競って『紳士服の流通革命』・・・つまりは価格破壊に取り組んで凌ぎを削ったん

ですね。

オーダー一着分で五着を作る。しかもオーダーよりも上の商品を作る  と言う目標を

立てて懸命に頑張られたそうです 

スーツはどこで買うか?と言うアンケートが有りまして、60%の方は量販店で買うと言う

結果が出ておりました。価格は3万円也 

紳士服量販店でやっている閉店セールや下取り2万円、2着目1000円などのセール方

法は本当に儲かっているのかな?と言う質問が小池さんから有りました。

圧倒的に大量に作るので、ちゃんと儲かっているんですって。

大学の先生が、1着分のコストを費用項目で分解し、2着目にはコストがかからないか

ら原価+利益で大丈夫との事でした。今までにもこの計算は見た事がありますが、1000円

のなかに原価と利益が果たしてあるのか・・・?

きっとココで青木会長が盛んに言われていた『量』が絡んで来るんでしょうねぇ。若干の

消化不良が残りましたが。。。

次に最新のスーツは科学の塊と言う説明がありました。

信州大学の繊維学と最初にジョイントしたのはAOKIさんなんですって。

クールビズや洗えるスーツ・・・。実は家電以上に面白い商品を紳士服は出し続けている

んですよね。素材を徹底して研究しつつ、もう一方の縫製工場としての『中国』の存在。

AOKIさんの中国の縫製工場の高いレベルを維持する為に大変な努力をしておられまし

た。またそれに応える熟練工も凄いです  

AOKIのスーツのボタンは全部機械付けじゃなくて、手作業なんですって。しかもボタンが

落ちない様にめっちゃ強固に縫っている。最後はペンチじゃないと抜けない程にしっかり

と縫製している  このこだわりが熟練工のレベルの高さを上げるんでしょう。

洗濯OKなスーツを作る為には・・・なんてお話しもありましたよ。

さて村上龍さんのショートエッセイです。

メジャー企業を一から作り上げた創業者は、必ず波乱万丈の『物語』を持つ。

その物語の序章には、常に『家族』と言う登場人物がいて、非常に重要なことを、『教

える』のではなく、日々の暮らしの中で未来の経営者に刻み込む。とてもシンプルな

ことだ。

『世の為人の為に尽くせ、儲けはあとで付いてくる』

青木さんは「着たきり雀」の若者達に日替わりでスーツを着てもらいたいと、織物屋と

の交渉からはじめ、あらゆるアイデアを駆使して、それを実現した。スーツは、エリート

のものではなく、ごく普通のサラリーマンのものになった。そして『人生を幸福に彩る』

と言うメインテーマを持つ青木さんの『物語』は、今も終わっていない。

AOKIのスーツが着れるといいですね。

私はメタボなので・・・  

数を売らなければならないと言う戦略に我が身体がフィットしていないんですねぇ~。

残念  

いろんな工夫の紹介も出ていたのですが、残念ながら私にはフィットしないので右から

左になってしまいました~  

地方からの群雄割拠があり、次第に天下統一をする・・・と言うと『家電量販店』がパッと

思い浮かびますが、なるほど紳士服の方がやや家電よりも進んでいるみたいです。低

価格の中でマーケティングを駆使して、利益を確保していく手法と、群雄割拠の中からこ

ぼれて行く企業・・・。

『量販店』の宿命とは言え、非常に厳しい世界です。

AOKI会長さんはキャラクターとしてもかなり個性的な70代の紳士の様で、弾けようとする

会長を上手に龍さんが裁いて番組にしている感があり、面白かったですね  

カラオケ好きで若い方々と騒ぐ姿・・・など、スポットをそちらに当てても面白そうな個性的

なキャラクターの持ち主の様でした。

時代を遡って  スーツ1着7万円の時代に、若者の着たきり雀を正して、日替わりで

スーツが換えられる様にしよう。その為には1着分の価格で5着のスーツが買えなきゃ

ダメだ~。自分が店主として『百歩譲って仮にそう考えたとしても・・・それを実現する為

に動けるか?』と言う問いは大きいですね。私には自信がない。星の数ほどあった紳士

服屋さん達も大半はそうだった訳で、だからこそ、今のAOKIさんが有るんですよね。

自分の仕事にフィードバックさせて考えてみなきゃ・・・です。(反省)

番組の後半で、AOKIさんの新ブランドORIHIKAのお話しや郊外型店舗からの脱却のお

話しがありました。車離れが進む中で、郊外型の量販店からの脱皮を図ろうとしている

んですって。これってライフスタイルが大きく変わりつつある事をAOKIさんは認め、その

変化の後押しをやっているって事ですね。

この変化は衣食住を大きく変えてしまいます。車離れは単なる一時的な傾向ではな

くて、時代のうねり・・・。

そうすると  家の在り方も変わってきそうです。駐車場なんてスペースは不要になり

ますね。ムムム  

青木さんは『スーツは究極の形』であり『美しい』と言ってましたが、ノーネクタイの違和感

がなくなりつつあります。クールビズ、ウォームビズ・・・四季が厳しい日本では必ずしも

スーツは機能的でない気がします。紳士服自体の在り方もまた変わって来るのではない

かなぁ~と、そして流れに棹刺す姿がクールビズスーツなのでしょう。『美』が勝つのか

『機能性』が勝つのか・・・。節電と言う魔物がスーツ界を脅かしているのですね。

創業50年のAOKIさんの今を考えると・・・学ぶこと、考えることがたくさんあります 

少子化などではない、世の中の流れが紳士服業界のパイを小さくしている気がするの

ですが、ぜひ抵抗して欲しいものです  

各分野のこうした企業努力が案外デフレを停めるのでは・・・と思います。

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