旅のスピード・・・
飛行機、新幹線、在来線、高速バス、路線バス、船・・・旅の手段にはいろいろあります。
「旅」と言うからには、非日常を求めたい と思いますので、ついつい飛行機や新幹線
に乗りたいと若かりし頃は思っていました。「特急」と言う言葉も大好きでした。
でも齢44になって、高速すぎる乗り物はどうしても面白みに欠ける・・・そう感じるように
なっています。点と点の旅は疲れるのかなぁ~ じわじわと景色や風土、言葉に
出る変化を楽しみながらご当地入りをしたいと思うようになりました。
東海道線を電車に乗って西に向かうと、首都圏では駅前は大きなビルばかりですが、
徐々に大きな建物は無くなって行きます。何も駅前だけではなくて車窓風景の大半は
民家でしょ。民家だって家の造りや外壁材の好みには郷土色がいっぱい出ます。
それを感じながら、在来線のスピードで地域に溶け込んでいく楽しさが私は好きです。
路線バスはあまりに日常すぎて、旅とは相いれないものを感じていたのですが、だんだ
んと好きになってきました。地方に行くと、長距離のバスなんて言うのもありますからね。
路線バスは100円均一料金ばかりじゃないんです。さすがに100円のぐるりん号みたいな
路線バスには旅は感じませんが、そういうバスの車内には日常が充満していて、会話で
風土を感じられる場合があります
今、ハマっている自転車 は日常でありながらとても楽しい旅を演出してくれます。
自転車ツアーでは勝手知ったる我が町でさえ、見落としていたお店や景色に驚く事が
多々あります。ちょっと遠出を・・・と思っても半径20~30キロが関の山。でもその距離で
面白い事にいっぱい遭遇するんですよ 自転車は本当に楽しいと思ってます。
車の移動の場合は、助手席なら景色も楽しめるのですが、運転席の場合はどうしても
前方中心になって、景色や風土は流れてしまいます。速度は遅いのに点と点の旅に
なりがちです。自動車に自転車を積んで・・・と言う旅ならまだいいのかな。最近屋根に
自転車を積んだり、後ろに自転車をぶら下げて走る車も時々お目にかかりますが、私
はまだ一度も経験したことがありません。ちょっと憧れているのでありました
鉄道でも新幹線は無理としても在来線なら自転車を積んで旅に出られたらどんなに良い
だろうと思うのですがなかなか環境が整わないのかなぁ~。最近はレンタサイクルなん
かも増えてきているのですが、やっぱり愛車で旅をしたい それが一番の贅沢だと
思います。
実は、よりスピードの遅い乗り物が好きになってきているのは・・・単に老化現象で
動体視力が落ちてきているだけなのかもしれません
海外では飛行機より電車、電車よりも船・・・スピードが遅くなるに従って、贅沢な旅に
なると言われているそうです。なるほどなぁ~と感心しておりましたが、実は速度の遅い
乗り物は動体視力の衰えたお年寄りが疲れないで旅出来る乗り物で、世界共通の老人
は裕福だ・・・という現象に裏打ちされているのかもしれません。
坂道を転がるように衰える体力に苦笑いしながら「路線バスの旅」のテレビ番組を
楽しく拝見している私です
旅はテレビで楽しむのではなく、リアルな旅にこそ面白さがあるのですが・・・。
「乗り鉄」の私も最近、鉄道の旅に出てませんからね~
(今夏の青春18きっぷはとうとう乗り過ごしてしまいました。次の冬で楽しみましょう・・・)
| 固定リンク
コメント