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カンブリア宮殿・・・フジ医療器 会長 木原定男さん

今回(24・8・2)のカンブリア宮殿のゲストは「フジ医療器・会長・木原定男さん」。

フジ医療器さんは知る人ぞ知る会社です。

日本が産んだ家電・・・マッサージチェアを作っているんです  ちょっとマイナーな

市場・商品であり、会社ですね・・・ 

そう言えば、マッサージチェアは大きくて高いのでなかなか「一家に一台」と言う訳に

はいかないですが家電量販店でもしっかりと売場を確保しています。私がダイエット

に乗馬マシンを買いに行った時に、同じ売場にたくさん置いてありました 

オフィスに欲しいモノ、ナンバーワンがマッサージチェアなんですって。

(どんなオフィスや~と突っ込みたくなりました)

マッサージチェアを日本で初めて量産化したのがフジ医療器さんなのだそうですが、フジ

医療器さんの年商は170億円、従業員は1000人と堂々たる企業さんです。

量産第一号は1954年。軽自動車のハンドルと自転車のチェーンを廃品利用したモノが

スタートでした。当時大阪だけでも10社位はマッサージチェアを作っていたそうです。

さて、フジ医療器の初代・藤本さんですが、銭湯にタイル掃除のブラシを売る商売をして

いたそうです。銭湯には当時三助さんが居て、マッサージの需要はあったんだとか。

藤本さんはマッサージチェアを銭湯に置いて貰おうと考えて、売り込み、これが当たっ

た 

当時の営業戦略はリヤカーに積んで銭湯に行き、1カ月間試してみて・・・と無料で置い

て行くスタイル。3分10円のタイマー式のヤツです。

全くの利用がなければ引き取らなきゃダメですから、予め10円玉を入れて・・・なんてな

事もやっていたそうです  

高度経済成長期にはトラックに積んで全国の温泉場に飛び込みで、同様の手法で売り

歩いたそうですよ。

世に無いモノを認知してもらう。これは大変な努力が必要です。

日本のマッサージチェア業界は、フジ医療器、バナソニック、ファミリーの3社が競ってい

るらしいです。切磋琢磨してどんどん良い商品を世に出したい~と木原さん。

番組では「マッサージチェア」を知って貰う為に、よくある疑問を紹介してました。

疑問① 人の手にはかなわないのでは?

 本当に微妙な押し方を今の機械はするんですよ。ギュッと押してスッと引くみたいな。

 

ほぼ名人の指圧の技を再現出来ていると胸を張っておられました。

疑問② 身体の大小があるのでうまくフィットするのかな?

 機械が身体の大きさを読み取り、オットマンがスライドしたり縮んだり・・・。身体に

ピッタリと合うし、揉み玉も昔の機械みたいな直線的な動きではなく、身体の線に合わ

せた3Dの動きをするそうです。

マッサージチェアは50年超の歴史の中で、実はものすごく進化しているのでありました。

基本は「もみ」と「たたき」ですが、今は「エアバッグ」によって面のマッサージもする様に

なっています。これが気持ちいいんですよね 

銭湯、温泉場から知名度を上げて行ったマッサージチェアですが、今では日帰り入浴の

温泉場・スーパー銭湯でも見かけます。15分・300円と言うのが相場で、やはり人気があ

りますね。私も時々利用します  

今では、ひとより場所のアトラクションとして売るだけでなく、各家庭にも徐々に浸透して

いるとの事で、セールスの一手法として、クボタの農機の展示会にブースを借りて、クボ

タさんとしっかりジョイントして売る姿が放映されました。クボタさんの信用・信頼がフジ医療

器のマッサージチェアをサポートしているとの事でした。

なるほど納得ですが、マッサージチェアは大きすぎて訪問販売には向かない商品です。

農家の家は大きくて広いので、置き場には困らないし、毎日の肉体仕事に対しての身体

の投資です~  がセールストークとなって、農家さん向けに営業活動をしているそう

です。もちろん家電量販店でも実演販売をされていますけどね。

ちなみに、クボタさんの農機展示会のシーンで放映されたチェアですが、57万⇒43万円

とか、42万円⇒28万円(現品限り)とか  なかなか高額ですね~。

日本初の家電・マッサージチェアですが、今ではグーグルの本社だとか、ドバイの空港、

台湾では観光バスのイスが全部マッサージチェアなんてものまであるそうてす。

そして中国でも売れていると紹介されていましたね。中国国内でも100社以上の会社が

製造を始めているそうです。価格も25万円程度となかなか高額です。逆な見方で言うと

充分にフジ医療器もマーケットとして攻め込むだけの市場と見たんでしょう。上海で海外

のバイヤーさん向けに商品説明会を開催されておりました。

アジアの方々はもちろん、オーストラリアやフィンランドの方々がマッサージチェアに座って

気持ちいいと木原会長にグッドジョブの親指を立てておりました 

番組で木原さんが話していましたが、欧米では「肩こり」と言う英語がなく、温めて血流を

良くすると言う手法が一般的なんですって。肩が固くなったと表現するらしい。

でもPCを全世界で使う様になって、疲れ・肩こりはボーダレスになってきている。

マッサージチェアの市場はもっともっと大きく、全世界が対象になるでしょう。

マッサージチェアは「健康家電」だと木原さんは分類しておられましたが、まだ普及度は

10%程度です。30%程度には出来ると思うので、まだまだ普及しない理由が、「大きさ」

なのか、「機能」なのか、「価格」なのか・・・。

売れないのは「作り手」のせいなので、もっともっと研究し、市場を拡大させたいと笑う

木原会長さんでした。

さて、恒例の村上龍さんの編集後記です。

エジソンはなぜ白熱電球を事業化できたのか。フジ医療器の歴史を見ると、その答え

が分かる。誰よりも真剣に、長く、深く、そのことについて考え、思考錯誤を重ねた人

が、画期的な製品を考案し、開発し、事業化する。

最初のマッサージ機は、文字通り、「ゴミの山」から誕生した。

その後、後継者たちは研鑽を積み、改良を重ねて、「心身のリラックス」という、重要で

むずかしい概念を追求し続けている。

わたしはフジ医療器のマッサージチェアに体をあずけると、いつの間にか煩わしいこと

をすべて忘れ、そのうちウトウトしてしまう、まさに「至福の時間」である。

村上龍さんご愛用のマッサージチェア製造会社さん、フジ医療器さんのお話しでした。

まだまだ商品も隙間市場だと感じますので、フジ医療器や木原さんにスポットを当てる

と言うよりも「マッサージチェア」の説明に大半を費やしていました。

日本が産んだ家電と言う事でしたが、マッサージチェアそのものが「家電?」と思いまし

たが、徐々に浸透して行っているのですね。

PCがあっという間に全世界に広がりましたが、PCに向かうあの姿勢がもしかすると全世

界に肩コリを蔓延させているのかも知れません。住宅事情的には、外国の方があの大き

なマッサージチェアは売りやすいのかも知れませんね。海外で広まって日本に逆輸入す

る時代が来るのか、ウォシュレットみたいな全世界的な市民権を得る時代が来るのかな。

指圧・マッサージと言うお商売がないからなのか、ヨーロッパでは肩コリや「指圧」と言う

言葉がないらしいです。その分、なかなかイメージが伝わり難いと言うハンデはあるの

かも知れません。

300円で15分間のパラダイス  押し・揉みを体感されると、疲れやコリがジワ~っと

溶け出ますからきっと、欧米人にも喜ばれるでしょう。初めてのマッサージチェア  面

白そう。初めてのマッサージチェアでトロ~ンとする外国人を眺めるのも良いなぁ~。

番組を見ていて、またこのブログを書いていて、不思議と私の背中が鉄板みたいに固くな

りました。

あ~  近くのスーパー銭湯に行って入浴し、風呂上がりに300円を投入して至福の

15分間を体験したい~と、背中や肩、腰が脳に要求するんです。不思議なモノです。

カンブリア宮殿を見ているだけで背中が固くなる~  マッサージして欲しいと背中や

肩が望むんですね。あの揉み玉を体験させろ~って・・・ 

逆方向体操やらなんやら・・・肩コリ・腰痛などのテレビや雑誌の特集の多いこと・・・。

温泉ブームと言うのもキレイ好きと言うよりも、癒しやコリ・腰痛からの快方を求めて

ですもんね。

肩は揉んでもらって、腰は押してもらいたい~  

その難しい欲求に応え様と日々努力している・・・フジ医療器さんの偉大さが分かった

カンブリア宮殿なのでした。

村上龍さんが、エジソンを例に画期的な商品を世に出すフジ医療器さんを絶賛するのも

なるほど納得なのでした。

10年、20年後には更なる評価があるかも知れませんね。機械遺産とかね~。

おっと、もう既に・・・と思って調べましたが、スーパーカブや自動改札機、YS11や0系

新幹線などが選ばれていましたが、まだマッサージチェアは認定されていないみたい

です。TOTOウォッシュレットが今年選ばれたそうですが、もう時間の問題でしょうね~

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 履歴書 | 2012年8月31日 (金) 10時12分

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