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NHKスペシャル シリーズ東日本大震災 『帰村』 村長奮闘す ~福島川内村の8カ月~

福島の復興を切に祈ってやみません。

ただ今回のNHKスペシャルを見てとても辛い気持ちでした。

福島第一の事故で、山一つ隔てた川内村の線量は比較的低く、遠藤村長は一時的な

避難をしなければならなくなったものの、帰村を第一に考えて行動して来られました。

3000人居た村民は帰村が可能になった当初、550人しか戻らなかった。戻ってきたのは

65歳以上のお年寄りが8割を超え、若い人は帰って来なかった。

そこで安心して暮らせるように全戸の除染を進めます。

放射線廃棄物の置き場が不足し、新たな仮説置き場の設置をめぐって近隣住民と揉めな

がら、あくまで除染をするために何度も何度も反対住民と交渉を繰り返しておりました。

本来は東電・国と川内村の住民さんが対立関係にある訳ですが、被害者間でまた対立

関係が出来ると言うのは切ない事です。

7月で750人が帰村するも、若い人は戻れない。買い物・職場・病院が激減した人口では

維持出来ないのです。帰村を促す活動を村長が続ける中、村一番のスーパーが閉店。

売上が半分以下になっては商売が出来ない・・・との事でした。

この破綻はスーパー経営者さんの自己責任なのでしょうかね。

雇用面では、事故前、500人が原発、また、原発関連向けのサービス業に就いていた

村民の雇用をどう確保するのか・・・と言う事で企業誘致をしているとの事。

番組では大阪の会社がスポットを浴びていましたが、工場を新たに作ると3/4の補助金

が出るのだそう。40億の事業規模との事でしたので相応の補助金が出ます。ただ福島

全体で1600億円と言う予算では足りずに、一時は破談になりそうになった。

復興予算の使い道で批判があったからだろうか?予算が増額されてこの事業を含め、

3つの工場の進出が決まって100人の雇用の目処がたった・・・と喜ぶ村長の姿があり

ました。

そんな中で、富岡町・大熊町・浪江町の3町が線量の観点から、5年間は帰村が困難

な旨の宣言をします。

人口が少ない町村で、果たしてコミニティーが維持できるのか。

番組、村長ともに、『新たな村の仕組み』を作らなきゃいけないと結んでいました。

線量と言う問題がある中で、村長の立場として帰村が是か非かと言うのはマイケル・

サンデルさんじゃないですが、『究極の選択』だなと痛感しました。

否が応でも限界集落と化してしまう現実にどう立ち向かうのか?と言う事です。

全く落ち度がある訳ではない村民さんの事を思うと気の毒ですが、番組で紹介された

27歳のご主人さんが話していた通り、雇用と買い物、病院がない所では生活が出来な

いと言うのはもっともだと思います。

この3つはとても大切ですよね。それなのに雇用のための企業誘致には何十億円と言う

カネが1私企業に出るのに、買い物の場のスーパーには補助金が出ないと言うのは間

違いではないかと思います。村長が仮設に住んで飲食店で働く方に、川内村に戻って

飲食店?スーパー?を再びやって欲しいと懇願していましたが、今、村に帰っても経営

が成り立たない。まだやり直しがきく年齢で、帰村の話しにはとても乗れるモノではない

と話していました。雇用・工場建設噺だけが優遇されるのはやはりおかしいですよね。

破綻したコミニティーの再生と言う大きなテーマなのだから、本来は川内村だけでどう

こう考えるのもおかしい事なのかも知れません。

番組のラストでは帰村人口は1000人になったと紹介されていましたが、それでも人口

が1/3になったままでは、生活関連のお商売はなかなかやって行けないでしょう。

ましていわき市などに多くが避難している現状で、故郷と利便性を天秤にかけなきゃ

ならない村民さん達。利便性を選択した村民さんを非難は出来るはずもない。

事故前までは原発が大きな雇用を生み、内陸の川内村は沿岸部の富岡・大熊・浪江町

に暮らしの結構な部分を委ねていたはずなのに、これから先5年は戻れないと自治体

が宣言をしてしまう中で、果たして帰村が正解なのか・・・。

村で答えが出せる問題なのだろうかと疑問に思います。

内部被ばくの検査のために、片道20キロの病院に定期的に通っていると言う点1つとっ

ても村と言う単位ではなく、もう少し大きな単位・・・郡とかもう少し大きな単位での再生

がなければ企業誘致だけをやっても生活が成り立たないのではないか・・・。暮らしの

拠点を転々とするのは大変なご苦労でしょう。

国、県は場当たり的な対処に終始するのではなく、もっと市町村に入れよと思ったのは

私だけではないでしょう。予算が足りない、また分捕って来たと言うだけが仕事ではない

でしょう。

川内村が孤立集落となり、限界集落化してしまっては帰村して、故郷再生しようとした

努力も無駄になりますし、企業誘致の補助金だって無駄になります。

そう考えると、本来は川内村の村長さんの『帰村ありき』の選択そのものが正しかった

のかと、酷な言い方ですがなってしまうと思うのです。

予算だけをつければ地域復興が出来るなんてとんでもなくて、市町村なんて単位では

なくもっと大きな面で復興を支えるプランナーを国や県が果たさなければならなかった

のでしょう。

川内村遠藤村長の仕事ぶりは立派だと思いますし、震災で被災地域の市町村長は本

当に立派な方々が多くて良かったとも思いました。

優秀であるがゆえに、帰村の是非をとても苦しみながら判断をしたのだなぁと言う事が

番組を通じてひしひしと伝わりました。

優秀な、そして人望もある村長だからこそ、良い仕事をして、企業誘致にも成功している

のでしょう。

それゆえに、国や県がもっと明確に戦略を立ててあげなきゃイケナイと私は思います。

帰村したいと言う気持ちも大切だし、住みなれたところで暮らしたいと言う望みは当然

です。そのために精一杯努力している村長さん。

川内村だけでコミニティーが成立するのはとても難しいでしょう。

限界集落にしないための創意工夫がなければ、孤軍奮闘する村長、村民が暮らせない。

兵站をもっと考えて村長が活躍できる場を作って欲しいと感じました。

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