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NHKスペシャル 3.11 あの日から2年 メルトダウン原子炉「冷却」の死角

3月11日を前に、各局こぞって震災関連番組をいろんな時間帯で放映していました。

やらないよりはやった方がイイとは思いますが、もっと普段からしっかりと放映し続けること

が風化させない根本だと思います。

さて、今回のNHKスペシャルですが、再現ドラマやCG映像がいっぱいあって分かりやすか

ったですね。

万一の事故の際に原子炉を冷却しなければメルトダウンしてしまうのですが、事故当時は

メルトダウンはないと言い続けた東電と政府ですが、この映像を見る限りにおいては随分

早い段階で可能性は分かっていたんだなぁと感じました。

万一の事故の際には、メルトダウンをさせない様な努力をしなければならないのですが、

『ぶっつけ本番の施策が全部失敗した』と言わしめた福島第一の事故に対して、東電の

福島第一を担当していた幹部までが、もっと出来ることはあったと東電のミスを認める発言

をされていました。

今回のNHKスペシャルで原子炉の『冷却』に関しては①イソコン(非常用冷却装置)の稼働

スイッチをON・OFFを繰り返しているうちに電源が喪失。稼働しているかどうかが分からな

くなってしまった。結果的には稼働しておらず原子炉が冷却できなかったこと、②原子炉

に消防車を使って注水した際に、実は原子炉に向かうのと別ルートがあることが分から

ずに、結果的に55%も漏れていたことをNHKスペシャルのスタッフが突き止めたと言う

番組でした。

まずは①イソコンですが、電源喪失でランプが消えてしまったから稼働しているかどう

か分からなくなった件ですが、福良ユニット長と言う人物はイソコンが動いていると思い

ながら対策を立てていたことを告白。幹部と称する人は『動いていてくれればいいと思っ

て報告をしていた』と話していました。

イソコンが動いているかどうかを確認する術が実は2度あったのですが、その予兆を

見逃していたのです。

一時的に電源が復旧した際、1時間で2mも水位が下がっており、水がなくなってしまう

まで1時間しかないと言う『進展予測』が上がっていたのに、他の情報に埋もれてしまっ

て放置されたと言うのです。緊急事態だから・・・ですが、仕方がないと言うにはお粗末

な話しだと感じました。

更には原子炉建屋からモヤモヤした水蒸気が出ているとの報告を受け、イソコンが稼働

していると思い込んだと言うのですが、実際アメリカの原発で、イソコンが稼働した際の

状況を聞くと、爆発的に水蒸気が吹き出て物凄い音がする・・・と言う事でした。モヤモヤ

した水蒸気が出るのは停止してから2~3時間後のことだとちゃんとスタッフは分かって

いた。

東電はイソコンの稼働訓練を40年間やったことがなかったから、どんなイソコンが稼働

した時にどんな具合になるのか誰も分かっていなかったのです。

幹部も『誰もみたことがないから分からない』と証言していました。

事故の当事者としての東電はどこまで福島第一の事故に際して、炉の冷却の不備を

どこまで把握しているのか、1号機と2号機の冷却装置の違いなども含めて、会議の席上

尋ねられたのですが、原子力部門の幹部は『知識が不足していた』と証言されていまし

た。

さて、福島第一の事故後に『万一の際には消防車でもって原子炉に水を入れなきゃな

らない』からと、各原発に消防車を配置し、ホースを指定された穴にセットする訓練を

やっているのですが、実は福島第一の消防車による注水において、本来原子炉に注水

すべく、配管を調整?しなきゃならなかったのですが、その配管に不備があり、復水機

と言う普段水があまりないところに大量の水を注ぐ形になってしまってメルトダウンに

至ってしまったと言うのです。実際25%以内の漏れで抑えられていれば、メルトダウンは

防げていたのではないかと言うレベルらしい。

吉田所長と武藤副社長の会話がビデオに収まっており、注水がうまく行ってないと双方

話しあっていました。

でも、国会事故調、政府事故調ともに消防車による注水の不備を指摘していないのだそ

うです。

それでもって、先に書きました各原発に消防車が配置され、ホースを所定の穴にセット

する訓練はやっているのですが、肝心の配管をチェックすることはやっていないのだそ

うです。

アメリカでは原子炉により近い場所に接続口を設けるなどの工夫をしたり、新たな移動

させやすいポンプを設置したりしています。万一の事故の際には、何が何でも原子炉に

注水出来ないと大変なことになる・・・と分かっているからこそ、福島第一の事故からそれ

を学びとってすぐに行動しているのです。

しかしながら・・・日本は各電力会社によってバラバラで東電は『計画中』となっていまし

た。各電力会社が再稼働を求めているのに、配管の充分な検証さえされず、原発には

消防車が必要だから対策として『消防車を配備しました・・・』とすることで対策をした・・・

とされているのですね。

アメリカでは万一の事故の際には、大きな消防車は身動きが取れない可能性が大きい

からと、小回りのきく専用のポンプを作っているのに・・・。

『安全』と言うモノに対する配慮がいかに各電力会社に欠如しているのか・・・と言う証明

だとNHKスペシャルは批判してるのでしょう。

原発の再稼働を各電力会社が求めるのは、事故への備えが出来てからであることは

福島第一の被害の大きさを見れば歴然としていると思うのですが、一向に安全に対する

意識が高まって来ていないのはどう言う訳だろう。

事故をおこしても経営陣が罪を問われる事もなければ、会社の存亡をかけた賠償をす

ることもなく、国に責任を容易に転嫁出来てしまっている姿を見せているからただ利益

のためにのみ、原発の再稼働に各電力会社は向かおうとしているのではないでしょう

か。

きっと事故への反省は今回のNHKスペシャルの『冷却』だけに留まらず、物凄い数の

やらなければならない施策があるのだろう。原子力の安全を司る部署や電力各社も

それを把握しているのだけれど、カネがかかる又安全神話故に敢えて知らないフリを

決め込んでいるのでしょう・・・。

フツーに考えれば、安全に対するモラルハザードがあるのであれば、電気の重要性を

鑑みれば発送電の担い手からご辞退いただくのがスジだと思うのですが、なかなかそ

うならないのはなぜなんでしょうかねぇ。

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