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カンブリア宮殿・・・アルペン 社長 水野泰三さん

私が大学生から社会人数年目まで、スキー用品でアルペンさんにはお世話になりました。

またスキーブームが戻ってきているから・・・そこでアルペンさんなのかな?と思っていた

のですが、全然違っていました  

スキーブームの再燃か?と言われているはずなのですが、スキー場は設備投資が大変

で新潟県内では過去7年で16か所のスキー場が閉鎖されているそうです。スキー人口は

ピークの1/3にまで減少。当然アルペンも苦しんでいるのかなと思いきや・・・40年連続黒字

で売上も右肩あがり。売上は1951億円もあるんですよ。いつの間にかスキー用品のアル

ペから総合スポーツ用品のアルペンに変わってて、ゴルフファイブやスポーツデポはアル

ペン傘下なんですね。ウィンタースポーツ関連の売上が以前は50%近かったモノが今では

8%台にまで縮小、変わって他のスポーツ用品が伸びているんです。

しかも『イグニオ』と言うPBでナショナルブランド品の半値からそれ以下の価格の品を投入

しており、アルペンで売られている商品の半数は自社ブランドだと言うから凄い話しです。

『小売』だけではなく、『メーカー』としての顔も持っている。

社長自ら操縦するヘリコプターから町並みを眺め、どこに出店するか物件探しをしている

と言うからダイナミックな人ですね。

さて、水野さんですが1972年、15坪の賃貸のお店でスキー用品店を始めます。

最初は順調だったのですが2年目に泥棒に入られて商品を300万円盗まれます。そこで

なんとかしなきゃと安売りでお客さんを集めようと努力する。当時はスキー用品の安売り

なんてなかったのでしょう・・・飛ぶように売れる訳です。そしたら同業の販売店がメーカ

ーにクレームを入れ、メーカーから商品が入って来なくなってしまった。メーカーから入ら

ないなら自分で作ろう・・・と思い立ち、韓国での生産委託を始めます。1型2000着での

契約だったそうで、必死になって売らなきゃ販売しきれない。15坪の店では商品が入り

きらない程の量。だけど出店するには保証金やらなんやらカネがかかる・・・と言う事で

眼をつけたのが難波球場。空いてるスペースを数日間借りて、大量安売りで集客をする

手に出ます。球場なら認知度は高いし、保証金やらなんやらのカネは不要で広いスペー

スも借りられる・・・。これが当たって新宿など空きスペースでゲリラ販売をすることで

多額のカネを集め、今の多店舗展開が可能になって行ったそうです。

泥棒からそうなるべくして今に至った感がありますね。水野さんは笑いながら泥棒には

感謝していると言ってました。

ユニクロよりも早くローコスト生産を意識して海外で自社ブランド品の製造を始めたと

言ってましたね。それでもって自社技術を蓄積し、商品の開発を行う施設を岐阜県に

作っておられる。テクニカルセンターミタケと言うそうです。

ユニーク戦略として下記の3点が紹介されました。

①週休3日制。店舗社員さんは週休3日で、内1日はスポーツに当てることと言う制度

があるそうです。スポーツに普段から接することで商品へも慣れ親しむことができる

訳です。

②ハイテク診断。お客さんに合ったゴルフクラブを探すお手伝いとして四方から撮った

映像でクラブの軌道などを確認してもらい、より自分に合ったクラブを提案する提案型

営業の場としての設備が充実しているんです。

③究極のプロを配置。スポーツデポ等、アルペンのお店には30人の元プロ野球選手が

配属されているそうです。プロから具体的に商品のことを聞ければ、消費者も納得です

ね。セルフ販売で済むモノと、提案販売するモノをしっかり認知し、提案販売が必要な

モノは元プロにやってもらうのが一番イイと考えておられるのです。

スキー場、ゴルフ場を自ら所有し、ヘリやジェット機も所有、自ら操縦する水野さんに

村上さんが、ハングリー精神を常時持ち続ける秘訣はなんですか?と尋ねたところ、

水野さんは『やっぱり一番になりたい。1番と2番は1つの差なんだけれど、信用や重み

が全然違う。だから一番にならなきゃダメなんだ』と話されておりました。

村上龍さんの編集後記です。

ヘリとジェット機を所有し、さらに自分で操縦するというような人物に対しては、たいてい

妬みや反感を覚えるものだが、水野さんは違った。「まずプロペラ機の免許を取ったんだ

けど、遅いのでジェット機にしたんです」みたいなことを真顔で言う。スピードが好きなん

だなと好感を持った。

泥棒に商品を盗まれたことがきっかけとなり、他に先駆けて自社生産を開始するわけだ

が、普通の経営者だったら、とっくに絶望して転業していただろう。水野さんは、絶対に

撤退など考えない。現地生産国としては未開拓だった韓国や中国に乗り込み、郊外型

大規模店を次々に成功させ、年商二千億の企業を作り上げた。

経営者としての才能に加え、清々しいスポーツマインドが、脈々と波を打っている。

『イグニオ』と言うPBでゴルフクラブからサッカーのボール、野球のグローブ、自宅用の

ウォーキングマシンなども作って売っています。そして価格が圧倒的に安い。

お子さん連れのお父さんがインタビューに、『イグニオの用具なら子供がやりたいと言っ

ても買ってあげられますし、続くようならばまた次のモノを買い与えても・・・』と言ってい

たのがなるほどナと思いました。

大人だって子供だって・・・新しいスポーツにチャレンジしたいんですよね。でもやってみ

ないと向き、不向きは分からない。そんな時に安価で良い品があれば新しいスポーツ

にトライしやすいですよね  

アルペンさんの名誉のために言っておきますが、安いだけじゃないですよ。アルペンさ

んのPBを使った選手が各スポーツで頂点を極めているのですから・・・。

イイものをより安く。ナショナルブランドの良さもあるし、半分は自社PBですが半分は

ナショナルブランドさんの品を置いている訳ですからね。

価格がネックになって競技人口が増えないのでは困ります。アルペンさんが安い価格

でPBを出すことでよりたくさんの人がスポーツを楽しめるようになれば、アルペンさん

は元より、ナショナルブランドさんだって嬉しいし、消費者だって嬉しいですもんね。

店舗でインタビューされていたお客さんが、『イグニオのジョギング用タイツを愛用して

います。安くてそれでいて丈夫なんです・・・』と話していました。なるほどジョギング用

のタイツなら数も欲しいし、それが丈夫で安ければ言う事なしですね。もちろんココ一番

の時にはナショナルブランド品を買ってもいいしね。普段のトレーニング用として・・・

なんて使い方もあっていいのでしょう。

いろんなスポーツの競技人口が増えるにはアルペンさんみたいな会社が必要ですね。

なぜ今さら、アルペンさんなの?と思いながら今回のカンブリア宮殿を見た人が結構

いたのではないかと思うのですが・・・、いやいや実に面白い回でした。

スポーツデポを探して今度、一度行ってみよう・・・ 

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