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NHKスペシャル MEGAQUAKEIII 第2回「揺れが止まらない」・・・

なかなかにヘビーな内容でした・・・。

東日本大震災では、東北大学の耐震化工事済みの9階建ての校舎が大破し、今はその

建物は取り壊されています。源英教授 (耐震工学) が耐震補強工事に関与されていた

そうですが、 『何が想定外』だったのか・・・。

東北大学の取り壊された校舎は耐震補強済みの建物でよく見かける×構造のすじかい

式の補強工事です。たまたまその建物に地震計が設置されていたのでその地震計の

波動から鉄筋コンクリートの4隅の柱が倒壊するメカニズムが解明されました。

5分以上に渡る長時間地震動が原因なんだそうです。

1つの波動による建物への攻撃を受けて痛んだ箇所に波状攻撃を受けてしまう形になって

しまうのとか。仙台では5000棟の建物が倒壊したそうですが、耐震基準を満たしていた新

しい建物でも被害が見られたそうです。

ここで番組は『建物』ではなく、地盤に眼を向けました。

丘陵地の地盤崩壊の話しです。よく盛り土は弱いと言われますが、それほどの丘陵地

ではなくても地盤が崩壊する可能性はあるみたいです。

それは地下水が悪さをするようで、地盤深くで液状化現象を起こしてしまうと言うもの。

水に浮かんだ土壌は強度が弱くなって滑ってしまう・・・。

これでは耐震や免振など・・・あまり意味は無くなってしまいます。

東日本大震災の震源域の土を海底探査船『ちきゅう』で採掘するシーンが放映されま

した。水深7000mまでの海底の土を採取したところ、800m付近の岩石が粉々に粉砕さ

れておりました。それだけの深さのところに猛烈な力がかかったことを表す証拠です。

東日本大震災では南北500mのエリアで5か所の強振動生成域があったそうです。

1つ1つがマグニチュード7クラスのパワーを持っているモノが連続して1つの地震として

揺れた。結果、仙台では6分間も揺れ続けた。震源が違うので揺れの方向が違ってし

まうんですね。東京では11分も高層ビルは揺れ続け、大阪の咲洲庁舎でも50階超の建

物らしいですがてっぺんは3mも動いて16分間も揺れ続けたそうです。

なぜか?

大阪平野の構造だと言うのです。固い岩盤のくぼ地に柔らかい堆積物がたまったのが

大阪平野の構造であり、岩盤はあまり揺れないのですが、堆積物の部分は柔らかいゼ

リーのようにプルプル揺れるのが側の岩盤に共鳴してより大きくしかも長時間揺れ続け

ると言うのです。平野の成り立ちはどこも似たり寄ったりで、しかも都市部の多くは平野

にある・・・。

これまた『地盤調査』なんてレベルの話しではない問題です。

60m超の建物に限って言えば、今の建物は『1分超の揺れに耐えなければならない』と

言う基準があるそうですが、2000年以前の建物のは1分を下回る基準だったそうです。

ちなみに高度経済成長期に用いられた工法で高層階の建物の構造がどうなるか実験

をしていましたが、1分20秒で柱と梁のジョイント部分が破断しておりました。

長い揺れに余震が組み合わさると、建物倒壊の可能性もあるとのこと。

ここで番組は南海トラフを出してきました。

現在分かっているだけで10か所以上の生成域があるそうです。

それが連動して1つの地震になってしまうと、東日本大震災よりも大きな力、かつ長時間

の揺れになってしまう。震源域から遠くても近畿圏だけでなく首都圏をも大きな被害を

もたらすものと考えられているそうです。

大阪の咲洲庁舎の耐震化工事に際して、免震装置の実験をしている・・・との事でした

が、今の『1分超の揺れ』に耐える基準で、免震や制震を謳っている湾岸部のマンショ

ン群でも想定の範囲外が充分にあり得ると言う事なんでしょうね。

1分超・・・の基準に対して、東日本大震災の仙台では6分超の揺れだった。想定の南海

トラフは更に大きく長い揺れが想定されているのだから。

咲洲庁舎の免震・制震装置は現在、強度の研究調査中とのことでした。

そもそも地震を想定すると言うのが難事業なことがこの番組で分かりました。まだまだ

地震には分かっていない事がたくさんある。『絶対に大丈夫』と言われている建物であ

っても学者さん達がこれだけ早く研究して危険を公表しなければと考えていると言う事

は、現在分かっている『想定』が実は随分と過小であって、耐震技術がぜい弱だと感じ

ているからに他ならないのだと思います。日本の建築工学は優れているのできっと『

想定』さえある程度わかれば、制震・免震技術は追いついてくる。

現在でも予算さえ考慮しなければ完全に制震・免震は出来るらしいですが、採算など

考慮するとそれも難しい訳で・・・。

長時間地震動、強振動生成域、そして平野の成り立ちと言ったレベルでの地盤の話し

まで考慮すると、今、『安全』と売り出されている建物のレベルは。。。と考えてしまった

のでありました。

阪神大震災の時に被災地に行きましたけれども、建物の新しさや構造などからしたら、

この建物よりもこっちの建物が壊れるとフツーは思うけれどなあ?なんて現場をたくさ

んみました。揺れの方向と建物の向きで随分と差があったんだと思います。

立方体であれば別ですけれど、建物はだいたいが直方体の組み合わせです。

どうしても辺の長い方に垂直の力がかかってしまうと短い辺の側で力を受けなきゃなん

ないから建物が弱くなってしまう。築年数だ、構造だ・・・なんて言う問題よりも圧倒的に

強い力がかかってしまうと、震源と建物の向きと言う『運』が明暗を分けてしまうのだな

と思いました。

何も建物倒壊の話だけではなくて、地震の際には倒れて来た家具などにより怪我や

亡くなった方も居ます。壁に対してどう家具を置くのか、またやはり地震の向きと言う

運でやはり明暗が分かれます・・・。

もっとも想定されている南海トラフの地震はどうも『運』なんてレベルも凌駕してしまう程

の揺れになりそうですし、揺れの向きも首都圏から見たら概して南西方向から北東方向

に向かって・・・となりそうですが、東海以南では東西の域が長すぎて・・・あまり対策の

立て方もないみたいに感じます。

圧倒的な地震に対しては現状、完全にクリアすることは出来ない訳で、被災の状況を

いかに軽度にするのか、確率を下げていくのか・・・を考えるしかないのでしょう。

どう考えてもウチの家は大きな地震が来るともたんなぁ~なんて考えているお宅が

案外無事だったりもする訳ですが、何もそんな冒険に出なくても、耐震化の工事はした

方がいい。ただそれとて万全ではない訳で、油断はしちゃいけないヨ・・・と言う事です

ネ。湾岸ウォーターフロントの高層マンションなどは耐震・制震・免震の装置が入ってい

るから何の心配もないと煽ってましたけれど、そもそも今の1分超の基準ではぜんぜん

心もとないと言うことなんでしょう。でなければ咲洲庁舎の免震装置の実験なんて不要

なんだから・・・。

私はこの番組をみてそう感じましたけれど・・・ぜひご覧になってないみなさんは再放送

などでご覧になることをお勧めします。

もっともこの想定は東日本大震災を踏まえて、耐震工学など建築技術が充分でなかっ

たと考えた学者さん達の良心で、最悪を想定しようと努力しているモノであり、いつか

来るだろう南海トラフの地震がそんなに大きなモノではないかも知れないし、逆に強烈

な直下型で震源域の浅い地震だってあるのかも知れません。

その時にはこの想定外の揺れになるんでしょうね。

自分だけは・・・なんて事はないのであって、いかに被害を小さくするのか・・・。

分かっちゃいるけど、大変だなぁ~。

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