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カンブリア宮殿…公文教育研究会 代表取締役社長 角田秋生さん

今週のカンブリア宮殿のゲストは公文式でお馴染みの『公文教育研究会』の社長さん、

角田秋生さんです。

公文式は稚内から西表島まで、ほぼ全国に展開しており、149万人の生徒さんがいる塾

ですね。でも受験などを目標にした『塾』ではなく、読み書き・そろばんの国語と算数・英語

の3教科しか教えていません。いわゆる基礎学力をコツコツと積み上げる塾ですね。

番組では角田さんは他の塾との比較を意識して『道場』と表現されておりました。。。

公文式…と呼ぶのはなぜ? これは知りませんでした。。。創始者の名字なんですね。

創始者のお子さんが算数が苦手だったので、それを克服するためにお父さんが創った算

数ドリルが公文式の原型なんだとか。

創業は1955年で、1万6千教室も抱えており、売上は733億円。従業員数は3500人。48の国

と地域で営業展開をしていて世界全体の生徒数は443万人ですって。

国内では週2回 (1教科) の授業料は6300円~で、学年とは関係なく、習熟度会いに合わ

せて、自己学習をしていくスタイル。先生が黒板で教える…なんてことはなく、プリントを

コツコツと解いて行きます。『自学自習』と呼ぶ勉強方法だそうです。

なんでも…このプリントに叡智がぎゅぎゅっと詰まっているらしい 

生徒さんはプリントの例題に従って自分で試行錯誤しながら解き方を身につけて行く

そうで、生徒をつまずかせないように配慮された教材が一段一段階段を登らせてくれ

るんだとか。角田さんは『頭の中に汗をかかせる』ことが大事だと語っていました。

公文式の学習スタイルで欠かせないのが主婦の力・女性の力だそうで、国内で15000人

の先生がおり、99%は女性です。フランチャイズとしてのサポートについても番組内で

説明がありました。開設認可料として105,000円を納付すると1年分の家賃の全額補助や

生徒募集の為の告知・チラシなどのサポート、そして経営全般の面倒まで見てくれると

言ういたせり尽くせりのサポートぶりでした。ちなみに…60人・週2回の塾で手取りは

十万円ほどらしいです。これが高いのか安いのか…は良く分からないけれど、収入より

も『やりがいがある』と番組で紹介された主婦の方はお話しされておりました。

個別に採点して、褒めて伸ばすスタイルだから女性の…、しかも主婦の方が向いている

のかも知れません。

創業当時のお話しでは、高学歴の主婦の皆さんの力を頼りにしていたと言う事でした。

『悪いのは子供ではない』、『子供から学ぶ』…と言う言葉が公文式にはあるようで、な

るほど子育ての中で学んだお母さんたちはそれをよく知っているのかも知れませんネ。

 番組では続いて海外展開についても紹介されておりました。歴史は古くて1974年に

ニューヨークに進出したのが最初だそう。先進国だけじゃなくて途上国にも進出してお

り、現地の貨幣感覚では高い授業料を納めつつ、内職をするお母さんの姿などが放映

されておりました。

 また公文では『お年寄り向け』にも学習療法として介護分野で教材があるそうで、なん

と1500ヶ所の老人福祉施設で導入されているんですよ。

簡単な計算や、音読など。。。脳を刺激するのと同時に出来たことを褒められるのが

いいみたい。80歳や90歳の方、また認知症の方が褒められて喜んでおられました。

問題を出してもらい、それを解く・・・その間のコミニケーションと出来たことを褒めてもら

うことの喜び。老若男女を問わず、学ぶこと、そして褒めらられることは人間の脳に多大

な喜びを感じさせるのでありましょう。。。

村上龍さんの編集後記です。

公文は、受験技術を教える学習塾とは一線を画する。また、思考力や独創性をダイレク

トに育むものでもない。基本は「計算力」と「読み書き」で、角田さんは、「頭の中で汗をか

く」という表現をした。

「ちょうど」というキーワードが示す「最適の課題」を子どもに与え、脳に適度な負荷をか

けるとともに達成感を通して「自己肯定感」を醸成する。

わたしたちの社会は、伝統として、精神論を好む傾向がある。だが、子どもたちにも、ビジ

ネスマンにも、実は官僚や政治家にも、必要なのは「気合い」や「胆力」や「順応性」ではな

い。必要なのは、普遍的で、かつ合理性を持つトレーニングであり、それを支える最適なメ

ソッドである。

塾としての公文式はこれだけの生徒数が居ることから判断して、効果は確認されてい

るのだと思いますので、私がどうこう言う問題ではないのだと思います。

面白いなと感じたのは老人介護の現場での『学習療法』の効果効能です。

先日、認知症の老人のドキュメントを見ていたら、普段面倒を見ている我が子に対しても

やれ財布を盗んだ・隠したなどの暴言を吐いたり暴れる様になる姿が紹介されました。

これも認知症の症状なんですって。お子さんは親が心配だからついつい注意や小言が

多くなる。それが認知症の脳に悪影響を与えるそうです。委縮してしまうんですって。

越えられる課題を与えて、それを越える喜び、そして褒められる喜び、コミニケーション

の中でそれを感じられると脳や心身にとてもいい影響があるのでしょう。

先の認知症のお母さんを介護するお子さんは叱るのを辞め、お料理の仕事などを失敗

しても叱らずに任せることにしたら、ナント暴言・暴力の症状は無くなり、笑顔や、それは

嫌だと言う表情も表現できるように回復されたそうです。

『学ぶ』のはなにも子供の専売特許ではないみたいです。

認知症なども悪化する前に、自己実現の手段としての『学び』とコミニティー・コミニケーシ

ョンの中で感謝される場と言う仕掛けが社会の中で創られると、かなりの割合で発症が

抑えられるのではなかろうかと思います。

空いている公民館などを活用し、適度な運動や軽度のお仕事などをやって貰えるように

すれば医療費・介護費がかなり削減できるだろうし、何より人間としての尊厳も確立でき

るのではなかろうか…。

随分脱線しましたが、公文教育研究会の角田さんのお話しを聞いて大いに刺激を受け

ました 

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