カンブリア宮殿・・・青梅慶友病院 会長 大塚宣夫さん
【親を安心して預けられる病院づくり!】・・・これが今回の番組のサブタイトルです。
医療・介護・生活の順で通常の病院は重きを置いているのですが、慶友病院では逆点さ
せた考え方で取り組んでいる。
看護師さんなどは法定の4割増し。いたせりつくせりのサービスでした。
入院代金は月60万円。自己負担は32万円で系列病院を含め1000床あるそうです。
介護が大変なのはわかります。ご家族の苦労もよく分かる。
ただ介護を求める人の数と、限られた介護保険・健康保険等の総額で勘案すると、これ
だけの過剰とも言えるカネの使い方が正しいのかと率直に思いました。
ここに入院している個人はいいのだろうけれど、フェアなのかと。
また世代的なギャップも然り。フェアなのか。今はこれだけのカネが合法的に使えるの
だから、使っちゃえっと大塚さんは思っているのだと感じました。
この過剰な医療?でもって、適齢者を面倒見ようとしたらどれだけ莫大な健康・介護保険
料を、若年者は支払わなければならないのか。ますますカネが足りなくなるゾと私は思う。
32万円の追加の医療費を個人負担しているのだからいいじゃないか・・・と言う問題なの
かな。毎月28万円と言う保険負担ありきで、大塚さんは経営を成り立たせている訳で、
『地獄の沙汰もカネ次第』と言う言葉が思い浮かびます。毎月28万円の国庫からの補填
がフェアだとは到底思えない。
村上龍さんの編集後記を先に記しておきましょう。
わたしたちは、往々にして、青梅慶友病院の快適な居住スペースや、おしゃれなファッショ
ン、吟味された豪華な食事などに目を奪われる。だが、大塚先生が作り上げた医療ポリシ
ーの最大の特徴は、人生の最終楽章にいる患者さんの、人としての尊厳を回復・維持する
こと、そのために可能な限り自立を促し、支援することにある。高齢者との関わりにおい
て、助け合い、支え合うことはとても大事だ。だが、助け合いと依存は違う。自分の力でベ
ッドから起き、自分で食事をして、美しい花が咲き乱れる庭を自らの足で歩く、それがどれ
だけ素晴らしいことか、大塚先生は熟知している。人に対し、可能な範囲で自立を促し、そ
れを支援すること、それは医療や介護だけではなく、社会全体の規範となるべきだと思う。
お年寄りの自立とは。尊厳とは。
ここの病院に入って、32万円の自己負担と、28万円の国庫負担に支えられての自立など
あるものかと私は思います。尊厳も感じられないし、そもそも幸せなのかと疑います。
自立と言う言葉には、年老いてなお社会の役に立つのが自立。過去においてご苦労され
今の礎を築いてこられたお年寄りは大事にしなきゃいけないと思いますが、病院に閉じ
込めて、『余生』を過ごすと言う発想がおかしい。余った『生』なんて無い訳で、理想は
嬉々として働く山村の『葉っぱビジネス』みたいな仕組みこそが、自立・尊厳ではないか
と思います。なかなか難しいのだろうけれどパソコンを覚え、家を建て替えたと70代・80代
のお年寄りが笑って話しています。
自分のことは自分でやり、キチンと世の中の役に立つ。1000万円以上も稼ぐお年寄りっ
てのは行き過ぎかも知れませんが、『暮らし』を軸に考えるときっと慶友病院の入院生活
が理想じゃないはずです。お年寄りは役に立たないモノじゃない。手間暇をかけられて
嬉しいモノでもないと思う。
一病院に何が出来る・・・と言われたらそれまでですが、老人の医療・介護の在り方が
そもそも違っているのだと思います。病院・医師が楽して儲かるスタイルを作らんがため
の医療制度ではもう国庫が持ちません。
年を取ればアチコチガタが来るのは当たり前。薬漬けにして痛みを緩和させるのではな
く、最低限の薬は使いながらも仕事が出来る環境の整備や、ちょっとトーンダウンさせて
も年寄りが集まって運動できる施設を作るなどして、免疫力をつけるなどカネをかけない
で出来る工夫をしていくべきなんだと私は思っています。
いずれ誰しも死ぬ訳で、それぞれの尊厳とは、臭いモノに蓋をするのではなく、お年寄り
を邪魔者扱いしない態度の中にこそあるのではないかと思います。
老人介護問題を抱えている方のご苦労を顧みないで勝手なことを・・・と言うお叱りを
受けるのかも知れません。
でも・・・お年寄りの尊厳って何と言う事はしっかり考えなければならないのではないか
と思うのです。
きっと・・・死ぬまで働くことほど幸せなことはないと思うし、邪魔者扱いされないで財布の
紐を握り続けることこそ元気の源。寝たきりで20年・30年も暮らすのは嫌だと誰しもが
思うからポックリ観音にお参りもするし、延命治療などしてくれるなと願うのでしょう。
そこには『尊厳』を感じないから。。。
自分はそうなりたいと思わないのに、お年寄りをそんな風に扱っていいものか。。。
村上龍さんは冒頭に、貧しい人ほど怖いから老後のことを考えないって言ってましたが
貧しいからこそ自然に尊厳を保てていると言う一面もあるのでは。。。とも言えるのだと
思います。
※しっかり仕事をして、蓄えを作る。そして介護保険や医療保険の負担に頼ることなく、
こういう施設に自費で入る。。。それだけ頑張ろう と言うのが最も正しい姿なのか
な。子や孫、国などの世話にならない事が大前提。。。なんだけど、看護師さんや医者に
も迷惑をかけるのも嫌だなぁ~。やっぱり私は。
出来ることならば、死ぬまで働きたいし、自力で生活したい。。。
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