カンブリア宮殿・・・三井物産 社長 飯島彰己さん
売上10兆円。
事業数6万で、151拠点、4万人の総合商社。
商社不要論や冬の時代なんて言われた時もありました。
あまりに裾野が広いので、60分なんかで語れるものではなく、人材育成から三井物産を
眺める感じで番組が進行されました。
今回は番組をなぞらないで、私が以前働いていた銀行と比較してみたいと思います。
商社は復活して、銀行は衰退している。
私はそう思います。
商社は『国づくり』を追求していますが、銀行は銀行危機以降、金融庁の指導の名のもと
にただひたすらに銀行の事だけを考えている。商売人と金貸しの差と言うべきなのか、規
制されると競争力が弱るのか・・・。
復興についても事例が出ましたが、商社は雇用を作ろうとしているのに、銀行は貸し渋る
どころか貸し剥がしさえあると聞きます。
こんな環境下で育つ人材はと言えば、おのずと差も出てくるでしょう。
銀行は金融庁から首に鈴をつけられてしまったから堕落したのでしょうかね。
景気・経済を立て直すと言っても、全然銀行は踊りません。
メガバンクまで含めても、銀行は手に手をとって、同時にサービスを劣化させている感が
ありますが、商社は着々と努力していた。
バブル以降しばらくはカネと情報はしっかり銀行にも集まっていたのですが、今やさっぱ
り情報が集まらなくなったと言うお話しをよく耳にします。
銀行の地位が下がる訳ですね。
借入に依存しない経営が世に広まると、銀行はもはや衰退産業ではないかとさえ思う
のですが、銀行も『冬の時代』を認識して、本来果たすべき役割を果たすようにしなけ
れば・・・なのでしょう。
金融庁の締め付けなんかも早く解けばいい。
被災地の復興にも銀行がどんどん支援出来るようにならないと税金で救ってもらった
恩が返せないと思います。
もっとも・・・本来あるべき姿を判っている行員さんの世代はもう居ないので、新しく創造
しなければならないのだと思います。
体力があるうちに、しっかりした方向性を作って商社と覇権を競う様な立場にまた銀行
が戻ってくれればいい。
もしそんな時代が来たら・・・日本は自信を取り戻せることでしょう。
村上龍さんの編集後記です。
年商10兆円、従業員4万人という企業を統率するのはどんな人だろうと興味津々だった
が、飯島さんは、開放的で、謙虚で、話も非常にわかりやすかった。
だが、収録後の雑談で、その計り知れない一端を知った。実は明日からブラジルです、と
言われて、遠いから大変ですね、と応じると、いや楽しみなんです、という答が返ってきた。
「機内で休めるし、本も読めますから」ブラジルは地球の裏側で、どこを経由しても、とても
疲れる。だが、それが楽しみらしい。
どれほどの激務か、少しだけわかった気がした。三井物産は、戦後、新しい戦略とコンセプ
トで、国益に貢献しようとしている。
飯島さんと接して、「世界の中の日本」という確固たる視点に触れたような気がした。
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