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カンブリア宮殿・・・ハウス食品グループ本社 代表取締役社長 浦上博史さん

今回のカンブリア宮殿のゲストはハウス食品グループ本社、代表取締役社長の浦上博史

さん。創業家のご一族だそうで48歳。慶応の理工学部卒で銀行に就職し、1997年にハウス

食品に入社、現在に至るとのことです。

カレールーのシェアはハウスが58%、S&Bが26%で2強。

ハウスにはカレーだけで450種類もの商品があるそうです。

ハウスは有名企業ですから今さら説明の必要は無いのかも知れませんが、売上2097億円、

従業員数は4968人。創業は1913年でちょうど100年企業なんです。

ハウス食品は今では総合食品メーカーで、カレーのシェアは3割程。

だけど、カレーから出発した企業として、今回のカンブリア宮殿では『カレー押し』で番組が

進んで行きました。

戦略①一生離しません戦略。

子供が小さい頃はバーモントカレーの甘口からスタートして、中辛、辛口と進化し、子供が

大きくなるとジャワカレーに進む・・・と言うサイクルが完成されています。また子供が出来

るとバーモントの甘口に戻るんですって  なるほどこれは良く分かる。

ハウスのカレーでぐるりと廻ってくるんですね。

戦略②味も変えています。

これはロングセラー商品ならどこもやっていることですね。バーモントカレーが世に出て

50年。その間に10回ほど味や色見を変えたそうです。

村上龍さんは『ハウスは美味しさの最大公約数を求め、しかも安く提供する』と上手な

形容をしてました。

ハウスが今に至るのは『カレー』に出会ったからで、日本のカレーの文化を作ったのが

ハウスの原点だと言う事でした。

21歳の浦上靖介さんのもとに『ホームカレー粉』を買って欲しいと言う依頼が来たのだ

そうですが、当時はカレーなんて世間の認知は全くない。

食品業界初の実演販売や音楽隊を率いて宣伝カーを全国に走らせPRするなどいろんな

ご苦労をしたらしい。

1963年にバーモントカレーが売りだされ、大人の味としてのカレーが子供の味に変わった

ことで大ヒットするんですね。売上は20年で46倍になったそうです 

またカレーだけでなく、我々世代には懐かしい1968年発売のシャービック、1976年のフル

ーチェなどのデザート・お菓子部門にも進出して行く・・・。

1965年制定の『ハウスの意(こころ)』と言う10条からなる社是も披露されました。

①自分自身を知ろう、②謙虚な自信と誇りを持とう・・・と続きます。

利潤は手段で目的ではない。目的は社会貢献であり、そのためには利潤も大事と書いて

あります。

1965年に既にこんな考えを持っているからこそ・・・100年企業になったんでしょうね。

この後はハウスが中国で取り組んでいるカレーを広める活動が紹介されました。中国で

はまだまだカレーの認知が低いのだそうで、短粒米文化圏にカレーを広め、これから先

100年のハウスの礎にしようと努力されているそう。

日本企業の社食に使ってもらったり、親子お料理教室などなど・・・。

村上龍さんは浦上さんに『海外進出は企業にとってマストの選択でしょうか?』と尋ねた

ところ、浦上さんは『マストではないかも知れないが、日本の厳しい市場で培った力で

新しい需要を作っていきたい・・・』と答えておられました。

ヨーロッパやアメリカに出るのではなく、まずは短粒米の文化圏を狙う・・・。

国によって事情が違うのであっと言う間に次の100年が経過しちゃいそうですが、人口が

多いエリアだから売上見込みも相応にあるのかな・・・。

今や3割のシェアでしかないカレーのお話しでここまで番組が出来てしまうハウスは偉大

ですね。

さて、村上龍さんの編集後記です。

ハウス食品の100年を支えたのは、「家庭の幸福に寄与する」という基本姿勢だ。創業者

・浦上靖介は、カレー粉の会社を引き受けてくれという依頼を受けるが、迷う。当時まだカ

レーは普及していなかったし、大きな資金も必要だった。だが、「やりなはれ」という夫人の

一言が、創業者の背中を押した。「夫婦が力を合わせたら実らんわけはあらしまへん」 夫

婦間の信頼が、ハウス食品の礎となり、「家庭・家族を幸福に」という揺らぐことのない理念

を作り上げ、「バーモントカレー」などのロングセラーが、その延長線上に誕生する。ハウス

食品の歴史は、信頼が幸福を生む、ということの証でもある。

カレーを広める中で今のハウス食品を作って行った。100年企業ですし、堂々とした売上

のハウスですが、私が子供の頃はまだ家族企業だった。

ハンバーカーなんかもそうですが歴史の新しい食品が、国民食にまで育つこともあるん

ですね。

カレーの場合はハウスの創業者・浦上靖介さんが本当にご苦労されたのでしょうけれど

ここまでカレーが広まるとは思っていなかったんじゃないでしょうか。

第2、第3のカレーを探すってのも面白いかも知れませんね。

当然、他企業もカレー業界に参入してきたんでしょうけど・・・一位で有り続けるって言う

のもまた大変な努力だったんでしょう。

バーモントカレーの存在が大・・・。

大人の味から子供の味に進化することで大ヒットする。。。

これは参考になった会社が随分あるんじゃないかなぁ~

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