カンブリア宮殿・・・コッコファーム 会長(創業者) 松岡義博さん
今回のカンブリア宮殿のゲストはコッコファーム会長の松岡義博さんです。
コッコファームって私は初めて聞きましたが、熊本県菊池市にある日本一の卵直売所を
運営している会社です。九州全域から卵を買い求めるお客さんが集まり、年間93万人
もの来客数を誇るらしい。
主力は朝取り卵で3キロ、1200円。40個入ってるらしい。1日千箱売れるそうで、それもそ
のはず、一人で何箱も買って行くんだから
黄身がプリプリで新鮮だとか、エサが特殊で炭やニンニク、米ぬかなどを配合したエサな
んだそうですが・・・40個もの卵を調理出来るのかなぁ~。しかも何箱も買ってどうするの?
と心配になってしまいました。美味しい卵だから友人・知人に配って歩く・・・と言うことでし
たが、それでも自己消費は2週間くらいで使いきる・・・とのことでした。
コッコファームは通常の養鶏場が2日かけてやる選別・洗浄・殺菌などの作業を1時間で
やってしまうので、確かに朝取れ卵は食べると美味しいんでしょうね。
あれだけの消費者に支持されると言う事は、相当の違いがあってきっと誰もがその違い
を分かるんでしょう。
コッコファームは85,000羽のニワトリがいて、1日7万個もの卵が取れるんだとの事でし
た。
さてさて・・・集客の努力がないとそうそうお客さんは来てくれないですよね。
手作りアイデア商品として・・・たまごシュークリームや卵白のシフォンケーキ、玉子サン
ドなどのテイクアウト商品から、レストランでの『オムライス』・・・。卵を押す商品がズラリ
並びます。
養鶏場って1965年には320万軒もあったのが最近では2800軒にまで減って来たと言う
のか淘汰されてしまっているそうで、2800軒が物価の優等生を支えているというのは
凄いことの様な気がします。
松岡さんは温かい産みたての卵をお客さんに届けたいと言う一心で、自ら創業者とな
って・・・つまりは全くの素人からのスタートで養鶏を始めたと言う事でした。
スーパーに置かせてもらうところから初めて、お客さんが付くと『直売所』スタイルでの
販売にこだわりを持ってお商売をされた・・・。それが今に至るきっかけだったんですね。
アイデア商品として①規格外卵を3キロ800円で売ったり、②ヒビ卵は3キロ600円、
割れてしまった卵は袋に入れて1キロ300円で売ったりしているそうです。
卵詰め放題300円・・・小ぶり卵の殻の厚いモノをこうして売っているそうです。
これらの商品は朝にしかないから・・・お客さんが朝から並ぶんですね
元々美味しい、違いの分かる卵を販売していて、朝から行列が出来る催しもやることで
集客の仕掛けを作る・・・なんとも上手な戦略ですね。
またレストランでは季節限定の商品を必ず投入しているそうです。紅白オムライスや
秋のこの時期だとかぼちゃのオムライスなんて商品を投入すると・・・毎月リピートして
くれる動機になるんですね。卵の素材がいいから、ちょっとの工夫でお客さんは感動で
きるんだと思います。
凄い卵を生産しているからこそ・・・なんでしょうけど。
素人からはじめて日本一の卵直売所になったのは『自信はないけど、思いは強かった』
からだ・・・とお話しされる松岡さん。
並大抵の苦労じゃなかったと思います。
『人生のスイッチを入れたらブレない・・・』と表現されておりました。
この後はコッコファームから農業仲間さんとの連携・連帯、コミニティーのお話しへと
広がって行き、『新道の駅構想』なんてお話しが出てきました。
農業は6次産業化しなければなダメだ・・・なんて言いますが、要は『価格決定権』を
持つことが大事であり、それには一人でやるより農家同士の協力があった方がいいと
松岡さんは言ってました。
コッコファームも物産館とレストラン、直売所の施設が有ってそれぞれが相乗効果を
持つことで集客出来るんですね。素材としての農産物は多い程イイわけで、価格決定
権を持てる程に美味しい野菜や乳製品、ハムやソーセージなどの酪農品が集まれば
どんどん集客が出来るようになり、さらに強固な価格決定権が保持出来る。
何も一軒の農家でやらなきゃ行けないもんでもないんですね。
連携・連帯すればいい
地域コミニティーなんてのも上手に形成されて行きそうですね。
村上龍さんは農家へのリスペクトが必要なんだと言ってましたが、圧倒的な差異のある
農産物を生産し、それを美味しく、楽しく食べさせてくれたら自ずと農家へのリスペクト
は生じるのではないでしょうかね。
松岡さんは『自分の生産したものが眼の前で売れて行くと言うのは最高です』と話して
ました・・・。
今までカンブリア宮殿には6次産業化された農家さんはいろいろ取り上げられています
けれど・・・とても興味深く拝見しました。
物価の優等生の卵でもって、これだけの集客をしてしまうって凄い事だと思います。
言うならばどんな品でも消費者を感動させることが出来るんだよ
そう言われている気がしました。
村上龍さんの編集後記です。
農業は、常に脇に追いやられてきた。工業化がその方向性を決定づけ、高度成長の恩恵
もほとんど受けず、IT技術の進歩とも基本的には無縁なまま、全体的には、徐々に、また
確実に、衰退しているように見える。松岡さんは「若者の就きたい職業ナンバーワン」に農
業がなるべきだと明言する。そして、農業はビジネスだと言い切る。その戦略は、「温かい
卵を直接お客に」という創業時から不変の理念に支えられていて、ぶれがない。「都会に
はあって過疎地にはないもの」ではなく「過疎地にあって都会にはないもの」に目を向けれ
ば、わたしたちは、きっと「過疎は宝」だと気づくはずだ。
なるほど・・・納得です
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