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カンブリア宮殿・・・株式会社シャルマン 代表取締役会長 堀川 馨さん

今回のゲストは株式会社シャルマンの代表取締役会長の堀川 馨さんです。

シャルマンさんは眼鏡のフレームで国内ナンバーワンの製造メーカー。

眼鏡と言えば鯖江市と言う程に眼鏡関連企業が集まっている鯖江に本社を構えておられ

る。売上は187億円。2009年に発売を開始したラインアートと言うフレームが大ヒットをして

いるのだとか。

カンブリア宮殿では激安メガネの会社さんも取り上げておられます。

メガネの価格は随分安くなったと私も実感していますが、シャルマンさんのフレームは

4万円前後の価格帯が多いみたいです。

安売りメガネは大半が中国などからの輸入で、メガネの輸入量が増加して行くことで鯖江

のメガネ関連企業には大打撃があり、半数の企業が淘汰されてしまったのだとか。

メガネの製造工程は200~300工程もあり、それぞれが分業をしていたのですが、シャルマ

ンさんは1956年設立当初は部品メーカーだったものを、メガネ本体を作る企業にするため

にご苦労を重ねられたそうです。全工程を一貫して製造できるのはもはや国内にシャルマ

ンさんしかないとの事でした。

もちろん外国の低価格品は脅威だったのでしょうけれど、シャルマンさんは低価格競争

と一線を画し、圧倒的な高付加価値を追求することで住み分けを図ろうとされたんです

ね。一本4万円台の価格帯・・・と言うのがその現れで、高くても買ってもらえるフレーム

は映像からも軽くてかけ心地が良いって言うのが分かりましたし、フレームが美しい。

『造形美』をシャルマンさんの眼鏡は持っていました。

著名な方々がシャルマンさんのファンだと言うのも納得です。かけ心地、デザインが

優れていてキラリと光る自己主張  形状記憶チタンを自由に操るシャルマンさん

ならではなんでしょう。

現在は医療分野にも進出しており、メガネフレームでは一貫した製造体制を作ることに

尽力された堀川会長ですが、疲弊する鯖江を再興しようと医療分野では鯖江の企業

と連携をしようと尽力しておられる。村上龍さんが互助の精神と話しておられましたが、

まさしく鯖江の町や各企業の為、そしてそれがシャルマンさんのためにもなる・・・と

話されている堀川さんが神々しく感じられました。

地方の疲弊は激しいとよく耳にしますが、それぞれの地元の雄と言う企業はあるはずで

シャルマンさんみたいな企業がどんどん出てくればいいのになと思います。

技術立国日本ですが、それぞれの企業が有する技術は潰れてしまうと承継が出来なく

なってくる。メガネみたいな多工程の品物だときっと顕著なんだろうと思います。

連携出来なくなると、自社の技術も活かせなくなってしまうんですね。

メガネは数年で低価格化が極端に進んだ商品だと私も認識していますが、なるほど

国内の企業が努力して低価格を実現したのではなく、国内企業が軒並み淘汰されて

海外からの商品が取って代わっていたのか。よく考えればそうですよね。

海外からの攻勢により衰退産業化しているメガネ産業。

その中で、堂々とサバイバルして来られた『シャルマンさん』のご活躍のお話しはちょっと

心地よい感じがしました。

では村上龍さんの編集後記です。

どうすれば儲かるか、そんなことを考える企業は成功できない。どうやって生き残るのか、

常にそれがテーマとなる。シャルマンは、100年を超える歴史を持つ眼鏡枠の産地、鯖江

で、単一部品生産の下請けから、長い時間をかけて総合眼鏡フレームメーカーに進化し

た。販売会社の設立、チタン加工技術の研究開発、デザインへの投資、海外進出、どれも

簡単ではない。では、生き残りを賭けた戦いは、「苦役」なのだろうか。苦役だと考える人や

企業は、もうその時点で敗北している。簡単ではないことに、心躍らせながら挑戦する、そ

れが最良かつ唯一の戦略だと、シャルマンの、美しく軽やかなフレームは、そう語りかけて

いる。

どうすれば儲かるのか・・・。今話題の百貨店やレストランの偽装問題に通ずるテーマで

すね。不当な利益を貪ってはダメなんです。最初は軽い気持ちで『まぁいいや』。他所が

やってるから『ウチも・・・』。そのうちあぶく銭が身体に染みついてしまって、偽装では

なく誤表示だと言い始めているのでしょう。

消費者を騙して楽に儲ける企業はサバイバル出来ません。

サバイバルとは真っ当な勝負をしようと思うと、かなり制限された範囲で努力しなければ

ならないのであり、そこで悪戦苦闘する中で強靭な筋肉質の企業へと成長するのだと

確信しています。カンブリア宮殿ではそれを『サバイバル』と呼んでいる。

楽をしちゃいかんのです。

続々と公表される偽装の嵐に、呆れるやら情けないやら。

また社を代表する経営陣が、お粗末としか言えない言い訳のオンパーレドでもう偽装の

報道には触れたくないと思ってしまう自分が居ます。

それに引き換え堀川 馨さんの発言や行動は清々しいことったら。

本当に強い企業とは・・・。

普段はメモを取りながら視聴しているのですが、今回はあまりに心地よくてメモを取る事

も忘れて画面を食い入るように眺めておりました。

サバイバルとは、仕入れや諸経費によりギュッと制限された範囲内で戦う『お客様への

役立ち競争』だと私は思います。役に立ったお客様からの報酬に見合う部分が売上であ

り利益なんです。役立ち競争は実はとても気持ちがいい。やりがいを感じられる仕事で

す。脳が汗をかく程に必死になると心地よい疲労感がありますね。それを癒してくれる

お客様の『ありがとうの声』。

簡単ではないことに、心躍らせながら挑戦する、それが最良かつ唯一の戦略 だと

お話しされる村上龍さんの編集後記はまさにその通りだと思います。

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