ドキュメント 銀行 金融再編の20年史-1995-2015 ・・・
私もその期間のうち約10年間ほどこの本にも紹介されている銀行に勤務しておりまし
たので、一息でダダダッと読んでしまいました。
たまたま銀行の本部に居た友人と面談する機会もありましたので、ヒアリングをした
ところ、『へぇ』と言う内容も耳にしました。
20年で銀行は随分変化しました。
銀行員の友人知人は異口同音に銀行は斜陽産業だと言います。
そして日銀のマイナス金利を契機として、更なる再編劇・・・この本で紹介された20年
史以上の再編が生ずるだろうとも話していました。
規模のメリットがないとやって行けない時代になる。
サブタイトルの『再編の20年史』ですが、この20年は序章で、これからが激動の数年間
を迎えるのでしょう。
第5章では『銀行の未来』を論じていますが、既に行員さんが斜陽だと言っているくらい
ですから現状の銀行のままと言う訳には行かないのだと思います。
何もかもがごった煮状態の銀行から、『地域』と言う縛りではなく『役割』と言う縛りでの
銀行に代わって行くのかも知れません。
ただ銀行の『信用創造』機能は無くならない。
楽して儲けるのではなく、ちゃんと汗をかきながら情報を収集して財務分析をする。
それが本業なのだと考える銀行が出てくれば、それほど多くの席はないだろうけれど
数行は生き残れるだろうと思います。
シャープじやないけれど、瞬間・瞬間で最良の決断が出来るトップが経営を摂ってい
ないと行名が消滅する時代に突入します。
きっと利用者さんも変化に気がつくのでしょう。
行数が減ると信用創造総額は減少するのかな。
残った銀行がトータルの額を維持して行ければいいのだけれど。
もっとも商店街やビジネス街の一角をズラリ銀行のお店が建ち並んでいると言うのも
随分ともったいないお話しでしたからね。
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