虫の音
夜のウォーキングの時に虫の音が聞こえてきましてね。
もう秋だなと思いますやん。
ところが・・・です。
虫の音なんて遠くでリーンリーンと思うでしょ。
最近雨ばかりでようやくの晴れ間だったからか、もうセミかと思うほどにうるさいの。
リーン、リーンの大合唱。そして人の通過を察知しても無視しよるんです。
うわ、秋の虫の音も結構大変やなぁ。
今はほとんどアスファルトで草が茂っているところが少ないので、遠くでリーンが風情があって
いいわねなんてなことを言いますけど、アスファルトがない時代は結構うるさかったんじゃないの?
私ですね。もう20年近く前に山寺に行ったんですよ。
松尾芭蕉さんが、静けさや岩に染み入るセミの声と言った場所です。
あそこ、山道がきついんです。山に登っても何もええことないし、もう引き返そうかなと思うほどに
しんどい山道。セミだけあほみたいに鳴いてて、これがまた神経を逆なでするんです。
道の傍にはお地蔵さんや風車があって、もうセミ死ねと思う場所です。
芭蕉はん、仙人みたいに句を詠んだんじゃなくて、むかついてあんな訳の分からんことを言うたなと
実感したもんです。
イメージの世界とリアル世界は別と。
その記憶が虫の音で蘇ってきたもので芸術の秋になる前に・・・書いておこうと思いまして。
きっと芭蕉さんは山寺には行ったかもですけど、山の麓のお堂に行っただけやわ。
それであの句。迷惑な話や。後世の人はあの世界観を味わうためにあの辛い道のりを歩かさされるんや
から。
その点、距離は長くてもお伊勢さんはフラットですから歩くのも楽。
だから流行るんでしょうな。
神さん、仏さん。ディスっているのではなくて、マーケティング戦略のお話しですから誤解しないでネ。
気持ちはあります。尊いナと言う。南無南無申す~。アーメン。
欧米の教会はあんなしんどい場所に建物ないですな。日本はなんで辛い場所に寺社仏閣はあるんやろ。
もっと便のいい場所にあれば毎週、お祈りにだって行ってたと思いますわ。
アカン、日本の神さん、仏さんの悪口から離れられへん。
お話しは虫の音でした。
今はもう秋。誰も居ない海・・・。え、また30度の日が続くの?勘弁して欲しいなぁ。
セミ、また鳴くかな?
短い成虫の最後の力を振り絞って・・・。
そしたら命のはかなさに思いを馳せて、慈しみの心でセミの声も聞けると思うな。
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